FBIがPlay-to-Earnゲームアプリによる仮想通貨盗難を警告

FBIがP2Eゲームアプリを介した仮想通貨盗難に警告

FBI(米国の連邦捜査局)は、数百万ドル相当の仮想通貨を盗むために、P2E(Play-to-Earn:プレイして稼ぐ)と推定されるモバイルおよびオンラインゲームで偽の報酬を利用するサイバー犯罪者について、消費者に警告した事が分かった。

FBI のIC3(Internet Crime Complaint Center:インターネット犯罪苦情センター)からの新しい公共サービス発表によると、サイバー犯罪者はカスタム作成されたゲームアプリを使用してタスクを遂行し、信頼を確立した潜在的なターゲットへの投資に直接比例する莫大な金銭的インセンティブを提供できる。さらに、犯罪者は、プレイヤーが偽の仮想通貨の報酬を獲得できるゲーム環境に被害者を紹介するという。

オンラインゲームやモバイルゲームを介して巧みに誘導

犯罪者はオンラインで被害者と連絡を取り、時間の経過とともに被害者との関係を築くと、次に、犯罪者は被害者をオンラインやモバイルゲームに誘導するという。

このゲームでは、プレーヤーは、アニメーション化された農場で「作物」を栽培するなど、何らかの活動と引き換えに仮想通貨の報酬を獲得。重要なのは、プレイヤーがサイバー犯罪者から仮想通貨ウォレットを生成するように指示されたことである。また、プレーヤーは、莫大な報酬を提供できる特定のゲームアプリに参加するため、仮想通貨を購入することを余儀なくされている。

FBI の新しいPSA(Public Service Announcement:公共サービス案内)によると、サイバー犯罪者は、被害者がウォレットにお金を蓄えるほど、約束された報酬が増えるとプレーヤーを納得させる。被害者が資金の入金を停止すると、活性化された悪意のあるプログラムを使用して、被害者のウォレットが流出したという。さらに、サイバー犯罪者は被害者に、追加料金を支払うことで投資したお金を取り戻せると説得していたという。

一方、2022年には、盗難や不正行為を行うサイバー犯罪者によって、1日あたり400,000を超える新しい悪意のあるファイルが配布およびアクティブ化されており、2021年と比較して、サイバー犯罪者によるユーザーへの攻撃は2022年に5%増加している。