「フェイスブックの仮想通貨が、銀行にリスクをもたらす可能性がある」=国際決済銀行(BIS)

「フェイスブックの仮想通貨が、銀行にリスクをもたらす可能性がある」=国際決済銀行(BIS)

1930年に設立された中央銀行相互の決済をする組織である国際決済銀行(BIS)は23日、Facebook(フェイスブック)が計画している仮想通貨「Libra」が、銀行にリスクをもたらす可能性があると警告していることが明らかになた。

Big tech in finance: opportunities and risks」と題された今回のレポートにてBISは 、「Facebook、Amazon、Googleなどの大手ハイテク企業が、広範なユーザーネットワークのおかげで“急速に優位に立つ”ことができる」と、金融分野にもメリットがある反面、以下のようなデメリットや不安要素を次のように説明している。

「これらの企業は金融分野の強化や、金融の安定性の維持、競争およびデータ保護に対する脅威をもたらす可能性もあります。」

要するに、フェイスブックなどの最先端の技術などを持っている企業は、金融などの各市場の成長をもたらすことが考えられるが、金融の分野においては、リスクを伴うかもしれないというのだ。

実際にクレジットカードの誕生の際にも、銀行が介入することが必要であり「そのような活動は銀行業務の規則に従うべきである。」としている。

BISの経済顧問兼研究責任者であるHyun Song Shin氏は、今回のレポートに関して次のように述べている。

「規制当局は、技術を持った大手企業など幅広い顧客基盤と特定のビジネスモデルを考慮して、公平な競争環境を確保する必要があります。公共政策は、金融規制、競争政策、およびデータプライバシー規制を利用したより包括的なアプローチの上に構築する必要がある。

フェイスブックの仮想通貨の計画

世界的なSNSを提供するfacebook(フェイスブック)は18日、VISA、Mastercard、PayPal、Uberなどを含む27社と共同で、2020年上半期までに仮想通貨を発行すると発表している。

同日に発表された内容では、仮想通貨の名称を「Libra」という決定でプロジェクトが進められるようであり、スイスのジュネーブに設立した「Libra協会」という団体で運営および、通貨の管理ができるようにプロジェクトが進められている段階である。

フェイスブック、独自の仮想通貨を発表|Libraはステーブルコインのペイメント通貨に

2019.06.18