前澤友作氏がWeb3とメタバース投資「MZ Web3ファンド」立ち上げ

前澤友作氏が総額100億円のMZ Web3ファンドを設立

ZOZOTOWNの前CEOとして知られている前澤友作氏は5月27日(金曜日)、Web3やメタバース領域に投資するMZ Web3ファンドの立ち上げを発表した。

MZ Web3ファンドへの投資対象は、Web3関連領域の事業を行う企業や団体、もしくはVR(Virtual Reality=仮想現実)やAR(Augmented Reality=拡張現実)、xR(VR、AR、MR[複合現実]、SR[代替現実]の総称)などのプロダクトやサービスを提供する企業であり、総額100億円規模の投資が可能だ。また、MZ Web3ファンドの審査通過後から1週間が投資可能な期間であり、投資先企業のプロモーションやマーケティングの支援や、テクノロジーやクリプト領域の専門家による事業立ち上げの支援も予定しているとのこと。

Web3 とは…
現状の中央集権体制のWeb2.0に変わるブロックチェーン技術などを基盤とした非中央集権的なインターネットであり、仮想通貨ウォレットでアクセスできるdapps(分散型アプリ)やゲーム内アイテムをトークン化するNFT(非代替性トークン)などさまざまな形がある。

一般ユーザーに間口を拡げるMZ Web3ファンド

MZ Web3ファンドは、スタートアップが株式とは別にトークンを発行して投資家に分配する手段として知られるトークン投資にも対応していく。

ビットコイン(Bitcoin/BTC)やイーサリアム(Ethereum/ETH)などの仮想通貨を使用して、グローバルで資金調達ができるため、Web3企業の間で主流となりつつある。前澤氏はMZ Web3ファンドの設立に伴いツイッター上で次のように呼びかけている。

Web3の考え方は今までの資本主義でスポットの当たらなかった人や場所を照らせる可能性があります。そして株ではないトークン、NFTなどお金自体を変え得る可能性もある。めちゃめちゃワクワクする世界が目の前に拡がっている気がしてます。みんなで何かしませんか?

MZ Web3ファンドは、新しい技術について知識のない人たちも巻き込んでくことを強調しており、メタバースやWeb3によって創出されるさまざまな事業機会に多くの人々が参加できるよう、一般ユーザーに間口を拡げることを重視している。

一方で、前澤氏は2020年2月に、個人資産をもとに総額100億円規模の投資をすることを目的に株式会社前澤ファンドを設立しており、社会課題の解決や趣味の追求を事業テーマに掲げる起業家や団体に対して出資しており、前澤ファンドの出資先は22年5月現在で16社となっている。実際、Web3に関しては出資先の大半が海外企業であり、日本発でグローバルに展開するWeb3サービスが生まれにくい状況を問題視していたこともあり、今回のMZ Web3ファンドの設立に繋がったとみられる。