英規制当局は非納税者を見つけるため、仮想通貨取引所へデータの開示を要求か

英規制当局は非納税者を見つけるため、仮想通貨取引所へデータの開示を要求か

英国の規制当局である歳入関税庁(HM Revenue&Customs/HMRC)は、未払いの税金を徴収するため、仮想通貨取引へと顧客リストや取引履歴などの顧客データを明らかにするように圧力を開けていることがCoindeskの情報筋によって明らかになった。

顧客リストや取引データなどを要求しているとされている内容は、英国ユーザーを対象にサービス展開をしているCoinbase、eToro、CEX.IOの3つの仮想通貨取引所へと手紙が送られたという。しかし今回の件について3つの仮想通貨取引所はいずれも、コメントには応じていないという。

また、情報筋によるとHMRCは、探し出した顧客データを以下のようにして、見つけ出そうとしているようだ。

「HMRCは、仮想通貨を売買している人々に関する情報を見つけることに関して、取引所と協力することを目指しています。彼らは数年、2、3年しか遡らないと思う。」

ビットコインが世界中で有名になり始めたのは2017年末から2018年はじめであり、業界関係者によるとHMRCは、それらの取引が活発であった期間を対象に2〜3年までしか顧客データを遡らないという。しかし、実際に現時点でどのような状況でコンタクトが行われているかは、詳しくは分かっていない。

また関係者は、調査対象の時期について次のように、個人的な考えを述べている。

「HMRCが2、3年しか(顧客データを)遡らないない場合、興味深いのは2012〜13年の早い段階で仮想通貨取引を行った個人が影響を受けないことだと思います。おそらく最大の利益を上げた人は影響を受けません。(影響を受けるのは)仮想通貨がピークに達した頃にやってきた人たちです。」

米内国歳入庁が、米国の仮想通貨非納税者に手紙を送付

仮想通貨の規制および、納税について力を入れているのは英国だけではない。

アメリカ合衆国内国歳入庁(IRS)は7月26日、仮想通貨を保有し、税金を納めていないとされるユーザーや投資家を対象に「あなたの仮想通貨取引が正しく報告されていない可能性があるという情報がある」という内容の手紙を送っていることが明らかになった。IRSは、仮想通貨を保有していると思われる、あるいは仮想通貨取引によって発生した利益に対する税金を納めていないと思われる1万人以上に警告を含む手紙を発送しており、税金に対して大きく規制に動き出している。

米内国歳入庁が送付した手紙が、仮想通貨の非納税者を追い詰める

2019.08.02