ガーナ銀行が9月にCBDC中央銀行のデジタル通貨パイロット計画を発表

ガーナ銀行がCBDCパイロットを9月に開始へ

BoG(Bank of Ghana、※以下、ガーナ銀行と表記)初代副総裁であるマクスウェル・オプク・アファリ(Maxwell Opuku-Afari)氏は、CBDC(中央銀行が発行するデジタル通貨)プロジェクトのパイロットを2021年9月に開始すると発表したことが明らかになった。

地元の報道機関であるModernGhanaによると、CBDCプロジェクトは現在開発の最終段階にあり、実施は2カ月以内に開始される予定であると明かしている。

アファリ副総裁は、デジタル通貨が金融サービスのデジタル決済とデジタル配信の必要性を認める中央銀行の一部であると認め、CBDCはデジタルにより多くの価値を付加できるプラットフォームを提供すると述べた。

新進の技術ハブを目指すガーナ

ガーナ銀行は今年2月にデジタルトランスフォーメーションコンソーシアムEmtechと提携して、ブロックチェーンテクノロジー、中央銀行のデジタル通貨、および金融包摂に焦点を当てたサンドボックスを立ち上げている。このEmtechのパートナーには、Microsoft、Oracle、Cisco、Lenovo、およびLexmarkなどの多くのトップ企業がパートナーとして名を連ねている。

同プロジェクトは、西アフリカの発展途上国をキャッシュライト環境に変えることを目的としており、金融包摂を強化。さらに、金融セクターでの競争を促進し、決済システムの効率と安定性の両方を促進することを目指している。

ガーナ銀行のアーネスト・アディスン(Ernest Addison)総裁は今年6月、モバイルベースのアプリケーションを介して、テスト段階のアプリのローンチにアクセスできるようになると述べ、西アフリカと大陸全体で新進の技術ハブであることを証明したいと述べている。ガーナはCBDCを開発するアフリカ初の国になるとみられており、パンデミック後の時代が金融政策にどのように影響するかをよりよく理解することが大切であると考えており、アディストン総裁は次のように語った。

私たちはこのプロセスで非常に進んでいます。このような場合、段階的に進める必要があり、最初の段階は実際には電子マネーの設計であり、設計段階でかなり進んだチームは実装段階を検討しています。

一方、ガーナSEC(Securities and Exchange Commission Ghana=ガーナ証券取引委員会)は仮想通貨取引に対して合法・非合法の見解を示しておらず、現段階で仮想通貨取引は規制されていないものの、最終的に仮想通貨業界を規制する決定を下す可能性も示唆されている。現在アフリカではガーナの他にもナイジェリアが最近、2021年末までにCBDCの準備が整う予定であることを明らかにしており、アフリカ諸国のCBDC開発も軌道に乗り始めているとみられる。