HashPalette、Aptos Labsに株式譲渡:ブロックチェーン技術でグローバル展開へ
株式会社HashPaletteは、Aptos Labsとの株式譲渡契約を発表し、同社が開発した「Palette Chain」をAptos Networkに移行する計画を明らかにした。これはWeb3市場、特にNFT領域における成長を支える重要なステップとなるだろう。
日本発のNFT特化型ブロックチェーン「Palette Chain」
Palette Chainは、日本初のNFTに特化したブロックチェーンとして、国内外で数多くのプロジェクトを展開してきた。だが、取引量の増加によりスケーラビリティの問題が浮上し、従来の技術基盤では多数のユーザーを円滑に対応することが困難になっていた。
Aptos Network導入による改善とユーザーへの影響
Aptos Labsとの提携により、Palette ChainはAptos Networkの高度な並列処理技術を導入し、トランザクション処理能力が毎秒約160,000件に達する見通しである。この技術的な進化により、取引がこれまでよりも迅速に処理され、ネットワークの混雑が大幅に緩和される。ユーザーにとっては、取引の遅延がなくなり、安定した取引環境が整うことで、よりスムーズで信頼性の高い利用が可能になる。
また、Aptos LabsのMoveプログラミング言語を活用することで、スマートコントラクトの安全性が向上し、ハッキングや不正利用に対する防御が強化される。これにより、ユーザーはセキュリティの不安を感じることなく、安心して取引を行える。
https://x.com/aptos_japan/status/1841732717609951713?t=CWoJFhvSbO2OdzcjQyKjyQ&s=19
PLTトークンの価格推移
Palette Token(PLT)は、上場後に変動を続けている。上場当初の価格から徐々に下落し、現在ではおおよそ$0.019前後で取引されている。価格はピーク時から約61%下落しており、これに伴い、取引量や市場の動向が影響を受けている。特に最近の1か月間では、価格が23.86%の下落を記録している。この価格推移は、Web3およびNFT市場の成長と、Aptos Networkへの移行によってどのように変化するかが注目される。
(CoinMarketCapより)
NFT市場とEXPO 2025への影響
今回の技術移行は、NFT市場にも大きな影響を与えると見込まれている。2025年に開催予定の大阪・関西万博(EXPO 2025)では、HashPaletteのNFT技術が活用される予定であり、Aptosの技術導入により、これまで以上にスケーラブルなNFTソリューションの提供が可能となる見通しである。また、Aptos LabsのMoveプログラミング言語により、セキュリティ面でも大幅な向上が期待され、スマートコントラクトの信頼性が高まることから、ユーザーは安全に利用できる環境が整うことになる。
PLTとELFトークンの自動移行とロック問題
HashPaletteが発行するPLTやELFトークンは、Aptos Networkへの移行に伴い、自動的に移行されるプロセスが実施された。しかし、一部のユーザーにおいて、トークンが自動的にロックされてしまい、自由に取引できなくなる問題が発生し、SNSやコミュニティ内で炎上を引き起こした。これに対し、HashPaletteは状況の改善を図るため、ロック解除手続きや補償対応を進めることを発表している。