トルコ大統領がメタバース研究を命令
トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdoğan)大統領が、メタバースとその応用を「研究」することを望んでおり、公正発展党(AK Parti、※以下AKPと表記)に対し、ブロックチェーン技術とメタバースアプリケーションの新たな有用性について研究を行うように命じた事が新たに分かった。
トルコのエルドアン大統領は、同大統領の所属するAKPに、ブロックチェーン技術とメタバースアプリケーションの新たな有用性について研究を行うように命じ、この研究は仮想通貨やソーシャルメディアなどの他の重要な問題もカバーする必要があると述べ、同大統領自ら参加するオンラインフォーラムを組織することを提案した。
メタバースに関して、大統領はAKP当局者に、微妙な問題であり、徹底的に検討されるべきとの意見を述べている。
2022年1月には初のメタバース会議を開催
トルコの与党であるAKP党は、1月17日(月曜日)にメタバースの初会議を開催している。
Ak Parti olarak #Metaverse üzerinden ilk toplantımızı gerçekleştirdik. pic.twitter.com/19Xfd6sIWR
— AK Parti Bilgi İletişim Teknolojileri (@AKbilgitek) January 17, 2022
同会議は、AK Party Information and Communication Technologies(AK党情報通信技術)の社長であるオメル・イレリ(Ömer İleri)氏によって発表され、AK PartyGroupの副議長であるムスタファ・エリタス(Mustafa Elitaş)氏、マヒール・ウナル(Mahir Ünal)氏が追加で参加している。イベント中の声明で、イレリ氏は次のように述べている。
ブロックチェーンテクノロジーによってデジタル所有権が可能になったため、トルコはメタバースの取り組みを加速させました。Metaverseは、仮想現実、製品管理、革新的なビジネスモデルの開発に門戸を開いています。
さらにイレリ氏は、AKPがメタバースエコシステムへの道を切り開きたいとの野望を語っている。トルコ国内でもメタバースは急速に人気が高まっており、イスタンブールの11,000以上の仮想土地が、AR(拡張現実)を通じて物理世界と仮想世界を統合することを目的としたメタバースの分散型インフラストラクチャーアプリケーションであるOVRで最近販売されている。
トルコ政府は、NEXTMONEYの2019年11月6日付特集記事「トルコ大統領、独自仮想通貨を表明=2020年までに発行予定」で報じているように、CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)の開発とテストに取り組んでおり、エルドアン大統領は仮想通貨に対する確固たる地位で知られている。2021年公開Q&Aセッションで、同大統領は、仮想通貨に対する「戦争」を宣言し、仮想通貨を受け入れるつもりはまったくないと述べている。