コインベース(Coinbase)、WBTC のサポート開始
大手仮想通貨取引所のコインベース・プロ(Coinbase Prn)は、10月19日(月曜)からラップビットコイン(WBTC)を上場すると発表した。世界最大の仮想通貨取引所の1つを運営しているサンフランシスコを拠点とする企業であるコインベースが、ニューヨーク州以外のアメリカの管轄区域内顧客からWBTCの預金を受け入れると述べた。
同取引所へユーザーから寄せられる最も多いリクエストの1つが、プラットフォーム上でより多くの資産を取引できるようにすることで、上場プロセスの条件に従い、時間の経過とともに流動性条件が満たされた場合、より多くのアセットをサポートする予定とのことだ。
今回発表された取引においては、流動性条件が満たされた場合、10月20日火曜日以降に開始され、WBTC-USDおよびWBTC-BTCの2つの組み合わせで公開される予定とのことだ。なお、ここで言う“流動性条件が満たされた場合”とは、十分な数の人々がコインに関心を示した場合にのみ、コインベース社がコインをローンチすることを意味している。
WBTC(Wrapped BTC)は、ビットコインにペッグされたERC-20トークンで、ビットコインをイーサリアムブロックチェーンで実行する方法を言う。WBTCパートナーを通じて、1ビットコインを1ラップビットコインに、またはその逆に変換できるもので、ビットコインに裏付けされたイーサリアムがWBTCだ。アメリカの仮想通貨ウォレットを提供する企業であるビットゴー(BitGo)社やカイバーネットワーク(Kyber Network)社などの複数企業によって、昨年10月に共同で立ち上げたプロジェクトだ。
現在、105,132のラップされたビットコインが存在しており、12億ドル、日本円にして約1,263億円に相当する。今年6月中旬、ビットコインがイーサリアムベースのDeFI(分散型金融)プロトコル(非カストディアル貸付および分散型交換プロトコル)で資産を運用し始めた際、ラップビットコインの状況は好転したと言われている。これらのプロトコルは、時には年間1,000%以上にものぼる、驚くべき有利な金利を提供するが、これらの金利は1カ月間継続的に維持されているわけではない。
WBTCは、ビットコインの最も人気のある合成コインと言える。Dune Analyticsの調査によると、市場シェアの73.7%を占めているという。
コインベース・プロのリリースは、転送、ポストオンリー、制限、完全取引の4つのフェーズで行われ、これらの段階により、Coinbaseは注文書に記入できるため、スムーズな立ち上げを確実にするのに十分な資金があるとみられる。コインベースは、市場が“健全で秩序ある”ように見える場合にのみ、次の段階に進むとしている。