Diemが資産売却を検討
デジタルトークンを管理するためにFacebookによって設立されたDiem Association（※以下、Diemと表記）は、投資家に資本を還元するために資産売却を模索していることが明らかになった。
Diemは、イニシアチブに反対した規制当局による抵抗にあったため、プロジェクトを含むDiemの資産売却を模索しているとのこと。Diemは、投資銀行家と、その知的財産の売却や開発者やエンジニアのための他の仕事の確保など、プロジェクトを現金化する方法について話し合っているという。
資産売却のメドはたっていない
Diemの売却の議論はまだ初期段階であり、Diemの資産が購入される保証はないと、ブルームバーグは報じている。
報道によるとFRB（Federal Reserve Board =米連邦準備制度理事会）は2021年、Diemがトークンをリリースするために提携している銀行パートナーであるSilvergateに圧力をかけたとされており、プロジェクトの打ち切りを狙っているとみられる。これに関してDiem協会のスポークスマンであるマイケル・クリテンデン（Michael Crittenden）氏は、ブルームバーグの報道には複数の誤りが含まれていると指摘しているものの、それ以上のコメントは控えている。
Diemプロジェクトの兆候
Diemが実際に資産を売却している場合、それは仮想通貨プロジェクトが前進する方法を見つけていない証拠であり、プロジェクトの打ち切りの可能性も示唆されている。
Diemはもともと、Libra（リブラ）という名称で世界中の通貨バスケットに裏打ちされたデジタルトークンとして開発されることが意図されていたが、規制当局からの非難にあい、プロジェクトの方向性を変更している。
Diemが日の目を見れないかもしれないという最近の兆候として、現在Metaに社名を変更したFacebookは、もともとDiemコイン用に構築したデジタルウォレットを、代わりにPaxosの別のstablecoinで発売したことが明らかになっている。さらに、Libraを提案し、Metaのデジタルウォレットを主導したエグゼクティブマネージャーであるデビッド・マーカス（David Marcus）氏が、2021昨年末で同社を辞めている。
一方で、Silvergateのアラン・レーン（Alan Lane）CEO（最高経営責任者）は、先週の銀行の第4四半期決算説明会で、2022年に大きなプロジェクトを立ち上げる準備ができていると述べたとのことだが、それがDiemのことであるのかなどは現時点で明らかになっていない。
