シティグループが100人の新規採用でデジタル資産部門拡大へ
米銀行大手のシティグループ(Citigroup Inc.)は、デジタル資産部門に新たに100人の従業員を新規採用することが明らかになった。
シティグループは、2021年6月の初めにデジタル資産部門を立ち上げており、100人の新規採用者に加え、デジタル資産部門を率いるためにプニート・センヒブ(Puneet Singhvi)氏を任命。同氏は以前、シティグループのグローバルマーケット部門でブロックチェーンおよびデジタル資産の責任者を務めており、デジタル資産に関して多くの知見を有する人物だ。また、同氏に代わって、ショビット・メイニ(Shobhit Maini)氏とヴァッサン・ヴィスワナーサン(Vasant Viswanathan)氏がグローバル市場部門のブロックチェーンの責任者を務めることになるとのこと。
シティグループの考えるブロックチェーンとデジタル資産の可能性
シティグループのデジタル資産部門は、エミリー・ターナー(Emily Turner)氏が率いるCiti’s Institutional Clients Groupの一部になり、ブロックチェーンの利用支援開発をする予定だ。事業開発責任者であるターナー氏は次のようにコメントした。
製品やサービスを提供する前に、独自の規制の枠組みと監督上の期待に応えるため、規制の状況および関連するリスクを調査しています。私たちは効率性、即時処理、細分化、プログラマビリティ、透明性などのメリットを含む、ブロックチェーンとデジタル資産の可能性を信じています。
シティグループは、半年ほど前に世界貿易における仮想通貨の役割を考慮したレポート「Bitcoin: At The Tipping Point」を発表しており、さまざまな情報筋がシティグループのデジタル資産の取り扱いを予想していた。
近年、JPモルガンやバンクオブアメリカ、BNYメロンなどの有名銀行が仮想通貨の取り扱いや調査を開始しており、シティグループもこれに続く形となる。11月初めにシティグループの元CEOであるヴィクラム・パンディット(Vikram Pandit)氏は、すべての主要銀行が今後1~3年以内に仮想通貨の取り扱いを検討し始めるのではないかと予想している。
2020年4月のS&Pグローバルマーケットインテリジェンスの報告によると、シティグループは総資産で13番目に大きい銀行であり、世界最大のクレジットカード発行会社として知られており、世界中の企業、金融機関、政府にサービスを提供している。