米、ジョー・バイデン大統領が現FRSのジェローム・パウエルを2期目に任命

現職のパウウェルFRS議長を次期議長に任命

米国のジョー・バイデン大統領は、現FRS(米国・連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長を2期連続となる連邦準備制度理事会の議長に正式に任命した事が分かった。

バイデン大統領は11月22日(月曜日)現職のパウウェルFRS議長を次期議長に任命。ラエル・ブレイナード(Lael Brainard)氏を副大統領に任命した事を発表した。

バイデン大統領は22日、ホワイトハウスの声明でパウウェル議長をFRS次期議長に指名し、2期連続の任命の理由として同大統領は、米国経済の失業率の低下とパウエル議長の「決定的な行動」への比較的速い回復が要因となった事を明かし、次のように声明の中で述べた。

パウエル議長は、近代史上最大の景気後退や連邦準備制度理事会の独立への攻撃など、前例のない困難な時期に着実なリーダーシップを発揮してきました。


パウエル議長とブレナード次期副大統領の「共通信念」に感謝のバイデン大統領

バイデン大統領は、気候変動の経済的影響に対処すべきであるというパウエル議長とブレナード次期副大統領の「共通信念」に感謝の意を表した。

連邦準備制度理事会の伝統的な任務は低失業率と低インフレを維持することだが、大統領は両者がその目的を「再焦点化」したと述べた。パウエル議長は2018年2月に連邦準備制度理事会の議長に就任。ブレイナード氏は米国財務省の次官を務めた後、2014年に同理事会のメンバーになっている。パンデミックによる世界的な封鎖をきっかけに、同議長の対応は、米国経済を緩和するために前例のない政府の刺激を引き起こした。そのため、現在流通している米ドルの40%は、同議長のリーダーシップの下、過去12カ月間に印刷されており、多くの人が、これが先月30年ぶりの高値に達した国のインフレ率の上昇に大きく貢献したと推測している。同議長はそれ以来、価格上昇に対処するために、毎月1,200億ドル(約13兆7,582億円)の債券購入プログラムを縮小する計画を発表した。

ビットコインとパウエル議長

2021年10月、パウエル議長はビットコイン(Bitcoin/BTC)を含む仮想通貨を禁止するつもりはないことを明らかにした。

しかし同議長は、ステーブルコインには規制が必要であるというSEC(米国証券取引委員会)ゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)会長の信念を共有。

2021年の初め、同会長はビットコインを金の潜在的な代替品として認識したが、「投機的」および「失敗した通貨」と呼んでいる。ゲンスラー会長がそのように語った背景には、価値の保管場所や交換手段として機能できないとみているためである。