G20諸国には、仮想通貨、DeFiポリシーに対する「機会と責任」

G20諸国は仮想通貨やDeFiに対する機会と責任

独立シンクタンクORF(Observer Research Foundation)は、G20(※1)諸国には仮想通貨とDeFiに関するポリシーを調整する「機会と責任」の両方があると意見を述べた事が分かった。

(※1)G20(Group of Twenty)とは…
主要国首脳会議(G7)に参加する7カ国に加え、EU、ロシア、および新興国11カ国の計20カ国の国と地域からなる政府間グループを言う。

ORFの述べる仮想通貨とDeFiに関するポリシーを調整する「機会と責任」とは、持続可能で、バランスの取れた、包括的な世界経済アーキテクチャーを助長するほどだという。レポートはいくつか重要な観察をしており、資産クラスについて2018年に行われたブエノスアイレスで開催されたG20の議論で、以下の内容を含む共同宣言に署名した。

私たちは、FATF基準に沿って、マネーロンダリング防止とテロ資金供与に対抗するための仮想通貨を規制し、必要に応じて他の対応を検討します。

FATF(金融活動タスクフォース)は2021年10月28日(木曜日)、デジタル資産に関する改訂されたガイドラインを発表した。多くの勧告の中で、FATFは、すべての当局は、仮想資産の活動、製品、およびサービスの調整されたリスク評価を実施する必要があることを明確にした。

仮想通貨は銀行システムを破壊できない

G20諸国での仮想通貨の採用に焦点を移すにつれ、サウジアラビアの中央銀行にあたるSAMA(Saudi Arabian Monetary Agency=サウジアラビア通貨庁)総裁が最近、仮想通貨は犯罪者に近すぎると述べている。

現地メディアの報道によると、ファハド・アル・ムバラク(Fahad Al Mubarak)SAMA総裁は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)のようなデジタル通貨は銀行システムを破壊できないと主張しているほか、カタールに本拠を置く投資銀行QInvestのフセイン・アブドゥラ(Hussain Abdulla)共同CEOも、次のようにコメントしている。

仮想資産はまだシャーリア(※2)に準拠しておらず、より多くの理解が必要である。

(※2)シャーリア(Sharia)とは…
イスラム教の経典コーランと、預言者ムハンマドの言行を法源とする法律で、ムスリムが多数を占める地域・イスラム世界で現行している法律である、イスラム教真じゃが従うべき規範となっている。イスラム法、イスラーム聖法などと呼ばれる事もある。

IMFによる最新ロードマップ

IMF(International Monetary Fund=国際通貨基金)は最近の安定性報告書で、「国境を越えた支払いをより速く、より安く、より透明で包括的に」するため、G20国境を越えた支払いロードマップ(G20 2020)を優先すべきであると勧告。ORFは次のようにも述べた。

ビットコインは、トルコ、ブラジル、アルゼンチン、インドネシアなどのG20経済を含む、新興市場および発展途上経済で特に人気があります。

採用が世界的に急増する一方、他の多くのG20諸国も、デジタル資産の規制の枠組みを開発している最中だ。たとえば、インドは、早くも2022年2月に200万人の仮想通貨ユーザーのために法律を制定する可能性があり、すべてが進行中である一方で、インターネット経済の将来の文脈において、報告書はまた、次のように述べている。

G20は仮想通貨規制を完全に把握し、テクノロジーの性質と規制のベストプラクティスについて各国の規制当局にガイダンスを提供する必要があります。