ルイジアナ州議員、暗号資産ビジネスのライセンスに関する法案を提出
米国では各州ごとに異なる法律が定められているが、ルイジアナ州が暗号資産関連のビジネスをライセンス制にする可能性が浮上してきた。ルイジアナ州下院の公的記録によると、本法案は州議会議員のマーク・ライト氏が今年初めに提案したもので、5月20日全会一致の承認を得て下院から上院へ移動し、2回の読会を経て21日に商務・消費者保護・国際問題委員会に移動した。
本法案が通過した場合ルイジアナ州で初となる暗号資産関連企業へのライセンス付与が行われるが、この法案は暗号資産や取引所に関する様々な用語の定義が作成されることになるとCoinDeskは指摘している。
法案は2015年から取り組まれている統一法委員会の暗号資産ビジネス法の提案を反映している。暗号資産関連企業は州の金融機関局(OFI)に登録申請し、代表者の指紋や経営計画書、準備金を提出する義務がある。また登録や更新の際に手数料も支払う必要があるという。登録義務が発生するのは年間3万5,000ドル以上の暗号資産を取り扱う事業者とのこと。ルイジアナ州はライセンス手続きのために大幅な増員が必要となるため、法案が承認されれば5年で約130万ドルの追加費用が発生する見込みだという。
一方新たな歳入として、事業者の登録料2,000ドルと毎年必要な更新業務や登録などの変更に伴う手数料1,000ドルを予定しているが、5年間の見積もりでは24万ドルの歳入で登録制度を維持する費用が大幅に上回ってしまう。
各州により暗号資産への法律が異なる
ルイジアナ州では暗号資産関連業者にライセンス付与を進める動きがあるが、各州によって暗号資産産業の推進にバラツキがある。そのため米国内で州を跨いだ暗号資産事業を手がける業者は、各州ごとの法律を遵守する必要があるため悩みのタネになっている。この複雑化してきている問題を解決するために、今年1月から米国ブロックチェーン協会が米国内全域における明確な規制枠組み策定のために働きかけてきている。