米国検察、バイナンスの43億ドルの司法取引と最長5年間の監視を提案

米国検察はバイナンスの43億ドルの司法取引と最長5年間の監視を提案

ブルームバーグの報道によると、米国検察当局は仮想通貨取引所バイナンス(Binance)の経済制裁法違反が国の金融セクターに深刻な脅威をもたらしているとして、43億ドル(約6,448億円)の司法取引を受け入れるよう裁判所に要求したほか、最長5年間の監視を提案した事が分かった。

日本語訳:
米検察当局は金曜日、バイナンスを最長5年間監視するよう求める量刑覚書を提出した。CZの刑期は最長18カ月と予想されている。バイナンスは昨年末、米国のマネーロンダリング対策と制裁規制に違反したことを認め、最大43億ドルの罰金を支払うことに同意した。

2024年2月16日(金曜日)、米国検察当局はバイナンスの「不正行為」は「意図的」であったと主張する量刑メモをシアトルの連邦裁判所に提出。検察は、上級幹部らによるバイナンスの重大な不正行為により「数億ドルの付随的結果」が生じたと述べた。検察側は、バイナンスが同社をマネーサービス事業者として登録し、マネーロンダリング(資金洗浄)対策プログラムの実施を拒否したことで、バイナンスの顧客および米国の金融システムは、システムを悪用しようとする者たちに対して脆弱な状態になったと主張している。

米国検察当局はバイナンスに対して5年間の監視を提案

米国の検察当局は、43億ドルの司法取引と同時に、バイナンスに対する厳格な監視を求め、最長5年間の監視を提案している。

バイナンスが米国のマネーロンダリング防止法と制裁義務の不遵守を以前に認め、それに対して43億ドル(約6,448億円)に達する可能性がある多額の罰金に同意したことに続くものである。ブルームバーグの報道によると、この説明責任措置は、バイナンスとより広範な仮想通貨業界の今後の法的基準の順守を確保するために、検察がシアトルの連邦判事に提出した判決メモに含まれているという。

コンプライアンス構造に大きなギャップが明らかに

当局は、バイナンスがハマスなどの公認テロ組織の取引を容易にしたことを認めたため、侵害の深刻さから米国検察当局は多額の罰金や最長5年の監視期間延長などの厳しい報復を求めている。

これらの手続きの中で、検察はバイナンスのコンプライアンス構造に大きなギャップがあることを明らかにし、通貨取引や両替を行うプラットフォームにとって重要な要件であるマネーサービス事業としての登録が行われていないことを明らかにした。さらに検察は、同取引所のマネーロンダリング対策プログラムが不十分なため、プラットフォームと米国の金融エコシステムが悪者による悪用の可能性にさらされていると述べている。

バイナンスの創設者に最長18カ月の懲役刑の可能性

バイナンスのジャオ・チャンポン(趙 長鵬:Zhao Changpeng)元CEO(最高経営責任者)は現在、反マネーロンダリング容疑を認め、判決を待っている状況だ。

同氏に対する告訴が行われた同じ年、同氏の個人資産は約250億ドル(約3.75兆円)も天文学的に増加している。同告訴に対する判決は当初2月に予定されていたが、シアトル連邦裁判所によって4月下旬に延期。この遅れとそれが同氏の将来に何をもたらすのかを巡る憶測が飛び交っており、弁護士のウィリアム・バーク(William Burck)氏が沈黙していることでさらに複雑になっている。米国の法律によると、趙被告には最長10年の懲役刑が言い渡される可能性があるものの、検察覚書には18カ月の懲役の可能性について言及されている。

なお、バイナンスは現在、リチャード・テン(Richard Teng)新CEOの指揮下にあり、重大な岐路に立たされている。顧客ベースと規制当局の間の信頼を新たにし、この混乱期に大規模な顧客離れを防ぐことが同社の使命だ。コンプライアンス強化の取り組みの結果は、常に、より広範な仮想通貨市場に影響を与える。