韓国自動車ヒュンダイの子会社、チェーンリンクと技術的パートナーシップ締結

韓国自動車ヒュンダイの子会社、チェーンリンクと技術的パートナーシップ締結

韓国大手自動車メーカーヒュンダイの子会社に当たるブロックチェーンスタートアップHdacテクノロジーが3月11日、分散型ブロックチェーンプロジェクトであるチェーンリンク(LINK)と技術的パートナーシップ契約を締結したとブログメディアmediumで発表した。両者でブロックチェーン上でのオラクル問題に取り組む。

Hdacテクノロジーが、ヒュンダイのブロックチェーン・IoT部門の企業で、スイスのツークを拠点にしている。チェーンリンクは、グーグルやSWIFTなどで採用されている分散型のオラクルネットワークを提供する企業。スマートコントラクトを使い、オフチェーン上の現物資産とブロックチェーンを繋ぐことができる画期的なプラットフォームを実現している。

Hdacテクノロジーとチェーンリンクは、スマートコントラクトの商業化にかかる課題の1つであるオラクル問題の解決に向けてパートナーシップを締結。Hdacテクノロジーのブロックチェーン上にIoTデータなど、その他のネットワークによって作成されたオフチェーンデータを接続するシステムを共同で開発する。基本的に、既存のレガシーシステムを新しいブロックチェーンネットワークに接続するため、新しいブロックチェーンインフラを構築する必要がないという。

オラクル問題とは

ブロックチェーンは、分散された台帳にデータを保存し、分散ネットワークを介して計算する技術。そのため、その上からデータを作成、改ざんすることが不可能な設計となっている。しかし、ブロックチェーンが非ブロックチェーンネットワークや外部システムに接続され、そこからデータを得る場合、データの信頼性は保証されない。

ブロックチェーンの外部からデータを得て、ブロックチェーン内の計算に使用する際に発生する、そのようなデータの信頼性の問題のことを、オラクル問題と呼んでいる。とりわけ、事前に定義された条件に応じて自動的にデータを処理するスマートコントラクトで、データの信頼性に関わる問題は根深く、オラクル問題はスマートコントラクトテクノロジーの商業化に向けた最大の課題と言われている。