アジャイルエナジーXがビットコインマイニングを検討
東京電力(TEPCO)の子会社アジャイルエナジーXが、余剰の再生可能エネルギーでビットコイン(Bitcoin/BTC)をマイニングする実験を実施していることが明らかになった。
時価総額1兆900億円の巨大企業が100%出資するアジャイルエナジーXは、この動きがグリーンエネルギーの導入を促すことを期待。朝日新聞の報道によると、アジャイルエナジーXの立岩健司社長は、「私たちがやっていることは、日本ではほとんど例がない」と指摘しているという。電力供給会社の出力制御というトピックは、2018年に九州電力が国内で議論を呼んでいる太陽光発電(ソーラー)電源の一部の出力を規制する動きを見せたことで注目を集めているとのこと。
この規制は、系統の過負荷や停電を緩和するために重要だと言われており、アジャイル・エナジーXは、余剰の再生可能エネルギーを使ってビットコインをマイニングし、このやり方を市場に広めることを目指している。また、いわゆる持続可能な電力システムを導入するという政治的圧力の要求に応えようとする企業が増える中、同氏は、ビットコインが実際に企業にインセンティブを与える可能性があると指摘している。
太陽光発電の余剰エネルギー処理にビットコインマイニングが注目される
太陽光発電は昼間にピークを迎える性質があるため、余剰エネルギーを処理する必要があり、このようなグリーンエネルギーに投資する企業は利益を上げたいと考えており、そこでBTCネットワークが注目を浴びているとのこと。
アジャイル・エナジーXは、分散型コンピューティングによって需要を創出し、太陽光発電のための市場メカニズムを通じて調整する能力」を促進すると主張している。2022年に設立されたTateiwaのプロジェクトは、日本における国家規制の仮想通貨を取り巻く肯定的な感情の高まりから、2024年に速度を上げている可能性がある。実際、仮想通貨に対する政府の政策は、先週、リップル(Ripple)のブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)CEO(最高経営責任者)によって称賛されている。
さらに報告書は、日本の山間部の群馬県と栃木県にマイニングマシンが設置され、太陽光発電所の隣に設置された場所があることを指摘している。しかし、現在出力規制の対象となっている日本の電力は比較的わずかであるため、余剰エネルギーの供給は大規模な利益を生むにはまだ少なすぎるとのこと。
電力の出力制限は現在、国内の複数の地域電力会社が実施しているが、東京電力は実施しておらず、同氏は次のように指摘している。
グリーンエネルギー事業者は、発電した電力の一部が無駄になることを前提に事業を運営しなければならない。ビットコインが無駄な電力を儲けさせることができれば、グリーン電力ゲームに参入する企業が増えるかもしれない。
それでも、日本における太陽光発電所の批判者たちは、山や森林の環境破壊や、埋め立て地に廃棄されたパネルから出る有毒廃棄物を、このようなエネルギーの性急な導入を再考する理由として挙げている。