AnthropicのAI「Claude」が暗号通貨の新たな脆弱性を発見、サムソン・モウ氏が注意を呼びかけ

AnthropicのAI「Claude」が暗号通貨の新たな脆弱性を発見

AI(人工知能)開発のAnthropic(アンソロピック)は、同社の最新モデル「Claude Mythos Preview(クロード・ミュトス・プレビュー)」が、人間の専門家が見落としていた暗号アルゴリズムの新たな脆弱性を解明したと発表した。

今回の発見は直ちに実社会のセキュリティ脅威となるものではないものの、最先端AIが高度な数学的欠陥を自律的に発見できる段階に達したことを物語っている。実験においてClaudeは、AI研究システムを活用し自律的に暗号解析を実施。

1つ目の成果は、ポスト量子デジタル署名方式の候補「HAWK」に関するもので、2年間の専門家レビューを通過していたHAWKに対し、Claudeは約60時間の研究で未解明の数学的対称性を特定。最小鍵の復元に必要な計算量を従来の約6,700万分の一に激減させた。安全性を保つには鍵サイズの倍増が必要となりますが、これによってHAWKの強みであった処理効率が大きく損なわれることになる。

2つ目の成果は、標準暗号方式「AES-128」の短縮版(7ラウンド)に対する攻撃で、Claudeは「メビウスブリッジ」と呼ばれる独自手法を考案し、従来の手法と比べて解読速度を200〜800倍に高速化させた。

このほかにもClaudeは、軽量暗号「LEA」や「Serpent」の短縮版など複数のアルゴリズムに対する改善手法を自律的に発見している。

運用中システムへの影響とAI暗号解析の未来

Anthropicは、今回の発見が実運用中の本番環境に直ちに悪影響を及ぼすことはないと説明している。HAWKはまだ実用化前の研究段階であり、AESへの攻撃も検証用に簡略化されたモデルに限定されているためです。

しかし同社は、AIが導入前の新たな暗号規格のセキュリティ向上に貢献する一方で、将来的には運用中のシステムを直ちに脅かすような欠陥を見つけ出してしまうリスクも懸念しています。

サムソン・モウ氏、ビットコイン移行への慎重対応を強調

この発表に対し、JAN3のサムソン・モウ(Samson Mow)CEO(最高経営責任者)は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)の暗号方式変更に関する自説を改めて主張した。

同氏は以前より、量子コンピューターへの対策として現行の署名方式(ECDSA等)からポスト量子暗号へ拙速に移行することへ警鐘を鳴らしている。未成熟なポスト量子暗号へ時期尚早に移行した場合、その新アルゴリズムに欠陥が見つかれば、量子コンピューターを待たずして通常のコンピューターによる攻撃に晒される危険性があります。モウ氏は、格子ベースのHAWKよりも数学的攻撃に強いハッシュベースの方式(SHRINCS等)を評価しつつ、真の量子脅威が顕在化するまでビットコインの予防的な方式変更は控えるべきだと強調した。

 

ABOUTこの記事をかいた人

NEXT MONEY運営です。 「話題性・独自性・健全性」をモットーに情報発信しています。 読者の皆様が本当に望んでいる情報を 日々リサーチし「痒いところに手が届く」 そんなメディアを目指しています。