マイクロストラテジー（Microstrategy）は、ビットコイン追加取得を目的に、17億5,000万ドル（約2,700億円）の資金調達を行う計画を発表した。この資金は転換優先債の私募を通じて調達される予定であり、同社の積極的な暗号資産投資戦略をさらに押し進めるものである。
MicroStrategy Announces Proposed Private Offering of $1.75B of Convertible Senior Notes. $MSTR https://t.co/dBJMUvfjj1
— Michael Saylor⚡️ (@saylor) November 18, 2024
MicroStrategy、17億5,000万ドルの転換優先債の私募提案を発表。
転換優先債による効率的な資金調達
転換優先債とは、投資家が一定期間後に債券を会社の株式や現金に転換できる特別な金融商品である。この形式を採用することで、マイクロストラテジーは効率的な資金調達を実現しつつ、株主の利益を損なわない形で事業拡大を図ることが可能となる。
世界最大のビットコイン保有企業
マイクロストラテジーは現在、総量331,200BTC（約300億ドル相当）を保有しており、企業として世界最大のビットコイン保有者である。この数字は同社の長期的な暗号資産投資方針を物語っており、他の企業や機関投資家にとっても参考となるモデルケースとなっている。
マイケル・セイラー（Michael Saylor）CEO（最高経営責任者）は、2020年から一貫してビットコインを「デジタルゴールド」として位置づけ、希少性と価値保存の観点から資産戦略の柱として採用してきた。
暗号資産市場への影響
同社の動きは、ビットコイン市場にポジティブな影響をもたらすと期待されている。特に、マイクロストラテジーが資金調達を通じて購入を拡大することで、需要の高まりが価格上昇を促す可能性がある。このような動きが他の企業や個人投資家にも波及し、市場全体の信頼性向上につながると考えられている。
また、今回の計画は、暗号資産市場が成熟しつつあることを示唆するものでもある。ビットコインが企業戦略の一部として取り入れられる事例が増えつつある中、同社の存在感は一層際立っている。
マイクロストラテジーの次なる一手に注目
今回の資金調達とビットコイン購入計画は、マイクロストラテジーの戦略的な成長への布石といえる。今後、新たに購入するビットコインが市場価格や流動性に与える影響が注目される一方で、同社がさらにどのような形で暗号資産市場に貢献していくのか、業界全体の期待が高まっている。
