SBIが買収した国内仮想通貨取引所TAOTAOがXRPを再上場

TAOTAOがXRPを再上場

国内の仮想通貨取引所であるTAOTAOが現物取引の銘柄に、リップル(XRP)を再リストし、9月22日(水曜日)のメンテナンス終了後16時から取引を開始することが明らかになった。

TAOTAOではこれまでビットコイン(Bitcoin/BTC)とイーサリアム(Ethereum/ETH)の現物を取り扱ってきたが、今回、XRPが追加されることで、現物の取り扱いは3銘柄になる。さらに、レバレッジ取引に関しては、これらの3銘柄の仮想通貨に加え、ライトコイン(Litecoin/LTC)およびビットコインキャッシュ(BitcoinCash/BCH)を含めた5銘柄の取引が可能になる。

リップルは未登録の有価証券を販売したとされる問題で、NEXTMONEYの特集記事「米SEC、リップル社へ13億ドルの訴訟=未登録証券の販売」で報じたように、SEC(米国証券取引委員会)から訴訟を受けた影響で、「米SECのリップル訴訟問題で仮想通貨関連企業のXRP離れ加速」で報じたように、多くの仮想通貨取引所がXRPの取り扱いを一時的に停止していた。

その反面、TAOTAOを運営するTAOTAO株式会社は、SBIの外国為替およびデリバティブ部門であるSBIリクイディティマーケットが全株式を取得したことで、SBIホールディングス株式会社との合併を2021年9月1日(水曜日)づけで正式に発表している。

合併を発表したTAOTAOとSBI

TAOTAOとの合併を発表したSBIは、代表取締役社長である北尾吉孝氏がリップル肯定派として広く知られる人物である。

「XRPは証券ではなく、リップルは勝訴する」=SBI北尾氏」で報じているように以前からリップルの将来性について語っているほか、アジアでのリップル普及に向けてSBI Ripple Asiaを設立するなどリップル支持派として知られる。そのため、今回のTAOTAOのXRP現物取引への追加は、リップルに友好的なことで知られるSBIとの合併の影響を受けている可能性が高いと示唆されている。また、SBI公式声明で、次のように言及されている。

将来的には、総合金融グループとしてのSBIグループの知識や、TAOTAOがこれまでに培ってきた仮想通貨の顧客基盤やサービスの専門知識などの管理リソースを最大限に活用していきます。

実際、TAOTAOは24時間365日システムを監視できる、WAF(ウェブアプリケーション・ファイアーフォール)などの最先端セキュリティシステムを導入しており、これらのシステムが今後、SBIの取引所などで利用される可能性がある。さらにSBIホールディングス株式会社取締役執行役員常務である朝倉知也氏は、「ファンドは、ビットコイン、イーサリアム、XRP、ビットコインキャッシュ、ライトコインなどのコインに投資される数億ドルにまで成長する可能性があります。」と述べている。また、SBIは2021年11月末までに国内初の仮想通貨投資ファンドの設立を発表しており、機関投資家のみならず個人の投資家が、幅広いポートフォリオを多様化できると期待されている。

一方、TAOTAOとSBIが合併した後も、両者の取引サービスは継続される予定であるため、それぞれのユーザーは口座を持つ取引所で従来通りのサービスを継続できるとのことだ。

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