中国・内モンゴル自治区、2021年4月までに仮想通貨マイニングを閉鎖提案

中国・内モンゴル自治区でマイニング場の閉鎖提案

中国・内モンゴル自治区当局は、電力消費量の削減を目指しており、エネルギー消費を削減するため、すべてのローカル仮想通貨マイニング操作を閉鎖することを提案した事を発表した。

NEXTMONEYの特集記事「中国内モンゴル自治区を、仮想通貨マイニングを規制対象へ」、「中国モンゴル自治区、仮想通貨マイニング企業の規制強化」で報じたように、2019年末頃より、内モンゴル自治区では、仮想通貨マイニング業者への取り締まり強化を検討・実施している。NDRC(内モンゴル国家発展改革委員会)は先週、第14次5か年計画の一環として、省エネ規制に従って地元の仮想通貨マイニングを閉鎖すると公式提案を発表。この提案は、4月末までに「仮想通貨マイニングプロジェクトを包括的にクリーンアップおよびシャットダウンする」方法を提案。さらにNDRCは、同地域での新しい仮想通貨マイニングプロジェクトの厳格な禁止を提案している。

ロイターが報じた内容によると、内モンゴル自治区は、北京のエネルギー消費とエネルギー強度のレビューの下で、2019年に省エネ目標を達成できなかった30地域のうちの唯一の地域とのこと。同地区は電気代が安く、仮想通貨マイニング業者に人気のある地域として知られている。しかし、地方自治体は、近年、この地域でのマイニング業者の取り締まりを計画しており、地元のマイニング事業を精査する複数の声明を発表していると、コインテレグラフCointelegraphは述べている。2020年8月、内モンゴル当局は、仮想通貨マイニング業者が国の助成を受けた電力を使用することを禁止する新しい政策を検討している。

2021年にエネルギー消費1.9%削減目標を掲げる中国

内モンゴル自治区での仮想通貨マイニング業の閉鎖提案は、共産党主導の同国が2020年の国連総会で引き受けた「カーボンニュートラル(※1)」への取り組みの一環で、この範囲内でこの地域は2021年にエネルギー消費の伸びを約1.9%に削減することを目指している。

(※1)カーボンニュートラルとは、2060年までに、国家経済的および社会的発展において、直接的または間接的に生成された温室効果ガスの総量が、植林、炭素削減を目指すというもの。

安価なエネルギーで知られる内モンゴル自治区には大規模な炭鉱もあり、四川省や新疆ウイグル自治区と並び、仮想通貨マイニングファームを備えた中国最大の地域の1つであり、提案が通過した場合、セクター全体に与える影響は大きいとみられる。

地元の記者コリン・ウー(ColinWu)氏の調査によると、カーボンニュートラルを達成するための主なタスクとして、二酸化炭素排出量は2030年までにピークに達するとみられていることから、石炭ベースの火力発電の使用を減らすことを目標にしている。これは、火力採掘を使用するとコストが増加し、水力が主なエネルギー源である四川省と雲南省の地域に、より多くの採掘設備が移転されることを意味しており、ウー氏は報告書の中で次のように語っている。

中国本土では年間を通じて安定性の低いマイニング力のため、多くの大規模マイニング業者がすでに海外へと出始めています。

中国モンゴル自治区、仮想通貨マイニング企業の規制強化

2019.11.17