Ledger からDeFiへアクセス可能に
ハードウェアウォレットのLedger(レジャー)は、ウォレットをDeFi(分散型金融)アプリにリンクするオープンソースプロトコルであるWalletConnectを統合し、ユーザーはモバイルアプリからDeFiプロジェクトにアクセスできるようになると2月8日(月曜日)に発表した。
仮想通貨ハードウェアウォレットを提供しているLedger社は8日、ユーザーがモバイルアプリLedgerLiveから直接DeFiプロトコルを操作できるようになることを発表した。ブラウザベースのイーサリアムウォレットMetaMaskやイーサリアムゲートウェイのMyEtherWalletなど、ウォレットへの依存を減らすため、Ledger社は、仮想通貨ウォレットを分散型アプリケーションに接続するオープンソースプロトコルであるWalletConnectを統合した。
Ledgerユーザーは、WalletConnectのオープンソースプロトコルにモバイルアプリから直接アクセスできるようになり、コールドストレージから直接DeFiプロトコルとやり取りできるようになるとのことで、Ledgerスポークスマンは次のように述べている。
以前はデスクトップユーザー用に予約されていた、多数の取引所、ツール、DeFiプロトコルなどの多種多様なdAppと、安全にやり取りできます。
ただし、本日時点ではこの機能はまだ公開されておらず、今週後半に実装される予定だ。
Ledger新サービスのメリットとは
WalletConnectと統合したことで、Uniswapや1inchなどのDEX(分散型取引所)、OpenSeaやRaribleなどのマーケットプレイス、TotleやZapperなどのポートフォリオマネージャーがサポートされているdApp(decentralized application=分散型アプリケーション)の1つである。なお、同 AaveやCompoundなどの分散型貸付プロトコルもサポートされているとのこと。
MyEtherWalletやMetamaskなどのサービスよりもWalletConnectを使用するメリットについては正式発表がなされていない現段階では不明である。Ledger側は、顧客がウェブブラウザ内でMetaMaskまたはMyEtherWalletにアクセスする必要がなく、アプリ内ですべてを実行できるというもので、障壁がゼロで、危険なブラウザ拡張機能はないとプレスリリースで協調されている。
Ledgerの今後
NEXTMONEYの特集記事「仮想通貨ハードウェアウォレットLedgerで不正アクセス発覚【顧客情報流出】」、「仮想通貨ウォレットLedgerのユーザー個人情報がダークサイトで公開」、「Ledger、2万件超の漏洩後も続く脅迫メールの脅威を報告」でも報告しているが、Ledgerはハッキングに関する謝罪に多くの時間を費やしている。
昨年の3月から7月の間、ハッカーはLedgerの顧客データベースにソーシャルエンジニアリングを仕掛け、入手したデータを販売。これにより、ユーザーの名前や住所、連絡先情報など、約272,000人の顧客の個人情報がダークサイト市場にて公開されていたことが発覚しているだけに、この件でついたイメージを払拭するためにも、今回の新サービス提供によって、大きなメリットを提供するのではないかと大きな期待が寄せられている。