フランス政府はブロックチェーンを導入した政策やシステム構築に大きく動き出すかもしれない。
フランス政府がから提出された報告書によると 、フランスの国会にて「2019年はフランスのブロックチェーンの年でなくてはいけない。」として政府資金の約5億6800万米ドルをブロックチェーンに回わすべきであると提言をしたようだ。ブロックチェーン技術に関する提唱を行なったのは、同国の社会党に属するJean-Michel Mis(ジャン・ミセルミス)氏である。同氏はブロックチェーン技術の導入についてフランス政府に報告書を提出した。
「2018年はフランスにおけるブロックチェーンの普及の年であり、2019年は生態系が生まれた年でなければならない」
また、フランスは今後3年間でブロックチェーン技術について政府資金を約5億8000万ドルにすることを勧告しており、これらの資金は国立研究所とフランス公共投資銀行(BPI)から、これらのブロックチェーンなどのプロジェクトに対して助成金を分配することを求めている。
これについて同国会の共和党に所属するLaure de LaRaudière氏は、「国家を経済部門に導くことができなければならない」と述べている。また、同じく共和党に所属しフランスの第25代大統領であるEmmanuel Macron(エマニュエル・マクロン)大統領は、2022年までに人工知能(AI)をは開発するために、すでに公的資金で15億ドルを超える資金を拠出していると発言。
これに対してブロックチェーン技術の採用を提唱しているジャン・ミセルミス氏は「この2つの技術を比較すべきではない」と警告した。
「問題は同じではありません。私たちはAIとは明らかに背後にあります。ブロックチェーンを使用すると、我々はまだ第一段階にあり、セクターの発展を支援するために展開する必要性は低い」
そして最後にLaure de LaRaudière氏は、「ブロックチェーンでは今回はフランスがリードしてほしい」と付け加えた。
フランスの仮想通貨の現状
フランスは仮想通貨に対して前向きな考え方を表している。
今年6月、フランスは仮想通貨に対する「仮想通貨所得税率」を45%から19%へと引き下げることを発表した。これにより社会保障関係負担として17%が課税されるため実質の課税率は36%となる。これは以前の62%と比べると26%も課税率が安くなったこととなる。
日本の税率と比べると、日本の最高課税率は約55%となっている。これらを考えると仮想通貨に対して前向きな考えをもち、今回提出されたブロックチェーンの開発やシステムの導入は近いかもしれない。