ビットコインが市場を一掃
2021年は元日より幸先の良いスタートを切り、NEXTMONEYの特集記事「ビットコイン(BTC)、4万ドル到達」でも報じた様に、4万ドルを超え、市場最高値を更新し、世界の時価総額が1兆ドルを記録。しかし、週末には一転。弱気相場がトレーダーを襲い始めたため、一気に価格は下落し、ビットコインと仮想通貨市場から数十億ドルが一掃された。
CoinMarketCapより画像引用
CoinMarketCapの調べによると、1月12日15時のビットコイン価格はやや持ち直し、1BTC=3,762,000円台を推移しており、前日同時刻比0.95%の微上昇、1週間で15.77%の上昇率となった。
また、データ会社のNomicsによると、時価総額は現在97兆円を下回っており、過去24時間だけで17%減少しており、最高値記録を更新した時点と比較すると、約6兆2,000億円の損失に値する。
ビットコインの下落は市場全体を下落へ
仮想通貨市場で巨額の損失を生み出した大部分を占めているのはビットコインだ。過去24時間で20%引き下げられており、その低下を止める兆候はほとんど見られていない。ただし、現時点において最悪の影響は受けていない。
ビットコイン以外のその他の仮想通貨に目を向けてみると、イーサリアム(Ethereum/ETH)で22%の損失、リップル(XRP)は25%、ライトコイン(Litecoin/LTC)は25.2%、イオス(EOS/EOS)は28%となっている。
価格の急激な下落により、27億ドル以上の先物契約が清算され、ビットコイン価格チャートのろうそくは、価格が41,000ドルから32,229ドルに下落した際、清算が急速に発生したことを示している。
ダラスマーベリックス(Dallas Maverick)所有者、マーク・キューバン(Mark Cuban)氏は、仮想通貨市場が1990年代のインターネット株式バブルと同一であることを指摘する機会がなかったため、市場の低迷を利用し、次の様に語っている。
仮想通貨取引を見ると、インターネットの株式バブルのように非常に優れているが、ビットコイン、イーサ、およびその他は、AmazonとeBayの道をたどり、評価額が上昇し続けるだろう。
市場の低迷は健全な修正
米国の政治情勢が緊張と不確実性を生み出し続けており、既存金融セクターも現在圧力にさらされている。
ExoAlphaのCIO(最高情報責任者)であるデビッド・リフチッツ(David Lifchitz)氏は、ビットコインの価格が12月11日の17,000ドル台後半から1カ月弱で約42,000ドル手前に上昇したことを考慮すると、今回の引き戻しを「BTCを20,000ドルから30,000ドルまで購入したスマート機関による健全な修正」と見なしている。
分析データを提供するTheTieのCEO兼創設者であるジョシュア・フランク(Joshua Frank)氏によると、2020年12月にビットコインTwitterが言及しなかったことは、少数の大規模投資家が価格上昇を推進していたことを示していると語った事がCointelegraphで報じられている。