ジャック・ドーシー氏とサトシ・ナカモトの二人を結びつける証拠とは
ツイッター(Twitter、現X)の共同創設者ジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏が、ビットコイン(Bitcoion/BTC)の創設者サトシ・ナカモトである可能性が再び浮上している。
最近報道によると、ドーシー氏の過去の活動や発言が、サトシ・ナカモトの思想や行動と共通点を持つことが指摘されている。
以下の証拠が、ドーシー氏とサトシ・ナカモトを結びつけるものとして挙げられている。
- 技術的類似性: ドーシー氏のコード記述スタイルがナカモトのものと類似
- ビットコイン推進活動: 長年にわたりビットコインを支持し続けている
- 発言の一致: 彼の過去の発言とナカモトの思想に共通点がある
- 特定の日付の一致
- サトシ氏がビットコインフォーラムに登録したのはドーシー氏の誕生日(11月19日)
- ビットコインの最初の取引が彼の母親の誕生日(1月11日)
- 最後のブロックマイニングが彼の父親の誕生日(3月5日)
- ビットコインアドレスとの関連: サトシが使用したアドレスの一つが「jD2m」で始まり、「ジャック・ドーシー2ミント」と関連があるとの説がある
- ハッキング事件との関係: 2014年にサトシのアドレスをハッキングした人物が、ドーシー氏の出身地との関連を示唆
この議論が重要なワケ
この議論は単なる憶測にとどまらず、ビットコインの誕生とその発展過程を再検証する契機となる可能性がある。
サトシ・ナカモトの正体が判明すれば、ビットコインの価値や将来の方向性に大きな影響を与える可能性がある。仮にドーシー氏がナカモトでなかった場合でも、彼のビットコイン界隈への影響力の大きさを再認識でき、この事実を考慮することで、ビットコインの成り立ちと現在の発展についてより深く理解できる。
反論と疑問の声
BitMEX Researchはこの説を疑問視し、「パトシパターン」の変化により、サトシ氏が正確にいつブロックをマイニングしたかを特定するのは困難だと指摘。
また、批評家たちはドーシー氏がツイッターのコンテンツモデレーションに関与していた点を挙げ、「検閲のないお金」を掲げたサトシ氏の理念と矛盾すると主張している。ドーシー氏は2024年のスーパーボウルで「サトシ」と書かれたシャツを着るなど、公の場での行動が多い。この点に対し、サトシ氏の行動理念とは一致しないと批判する意見もあり、サトシ・ナカモトであるかどうかについては依然として意見が分かれており、今後のさらなる検証が求められている。
ドーシー氏以外にも、ハル・フィニー(Hal Finney)氏やアダム・バック(Adam Back)氏、ニック・サボ(Nick Szabo)氏といった著名人物が過去にサトシ・ナカモトの候補として挙げられてきた。
最近では、コインベース(Coinbase)のディレクターであるコナー・グローガン(Conor Grogan)氏が、ナカモトに関連するビットコインアドレスを特定したと主張。このアドレスの活動記録から、2014年までナカモトがオンチェーンで動いていた可能性が示唆されている。
サトシ・ナカモト氏が最後に公に発言したのは2011年4月で、「私は他のことに移りました」と開発者にメールを送ったのが最後とされる。ナカモトの正体を巡る議論は終わることなく、新たな証拠が提示されるたびにビットコインの起源についての理解が深まることが期待される。