カルダノ創設者、ADA6億ドル疑惑に対し8月中旬に監査を実施へ

カルダノのロゴ入りADAコインが中央に配置され、不穏な雰囲気のブルートーン背景

カルダノの資金配分に関する疑惑を巡り、創設者ホスキンソン氏が透明性強化を約束

カルダノ(Cardano)の創設者チャールズ・ホスキンソン(Charles Hoskinson)氏は、ADA約6億ドル(約890億円)に関する配分疑惑を受け、8月中旬に第三者監査を実施すると発表した。

監査結果は公開され、プロジェクトの透明性とコミュニティの信頼回復を目指す方針だ。今回の問題は、IOG(Input Output Global)が2021年のAllegraハードフォーク時に「genesis key(ジェネシスキー)」を使ってカルダノ台帳を操作し、約3億5,000万ADAを自社に割り当てたとする未検証の主張が発端だ。このうわさを基に「ホスキンソン氏がADAを窃取した」という虚偽情報がSNSで拡散され、コミュニティに不信感を広げた。

ホスキンソン氏はこれを完全に否定。未請求分のADAは正当な所有者によって請求済みであり、残っていた分は7年間の猶予期間を経てカルダノのガバナンス組織Intersectに移管されたと説明し、虚偽情報が信頼を損なうことへの懸念も示した。

監査計画と透明性への取り組み

ホスキンソン氏は、誤情報を払拭(ふっしょく)するため、8月中旬までに監査報告書を公開することを約束した。

この報告書にはIOGのADA保有に関する詳細な調査結果が含まれ、公開時にはライブ配信で全文を読み上げる予定だ。さらに、関連データや過去の資料を恒久的に公開する専用サイトを設置する計画も示した。7月には監査報告書の初稿を受け取り、追加情報を依頼したことをSNSで明らかにしており、次のように発信している。

日本語訳:
監査報告書の初版を受け取りました。いくつかの点について、より詳細な情報と背景情報をお願いしましたが、急速にまとまっています。作業がこのペースで進み、遅延がなければ、8月中旬の公開に向けて予定通り進んでいると考えています。報告書が公開され次第、ライブストリーミングで全文を拝読します。専用ウェブサイトでは、報告書と売却に関するその他の歴史的資料を公開します。ジョエルが8月上旬に皆様に最新情報をお知らせします。

IOGの最高法務・政策責任者ジョエル・テルプナー(Joel Telpner)氏もこの方針を支持し、透明性強化を強調した。

法的対応と市場の見通し

ホスキンソン氏は、虚偽情報を拡散した個人に対して名誉毀損での法的措置を検討している。

「来週、専門弁護士と戦略を協議する」と述べ、プロジェクトの信頼を守る強い姿勢を示した。一方、カルダノ市場は動揺を見せず、テクニカル指標では強気傾向が続く。専門家は、監査が疑惑を解消できれば市場評価はさらに強化され、機関投資家の関心を引く可能性が高いと指摘する。ホスキンソン氏は「虚偽は何度繰り返されても真実を変えない」とし、監査後の信頼回復に自信を示した。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム