韓国、仮想通貨取引所の大株主持分を20%に制限へ

韓国が仮想通貨取引所の主要株主の保有比率を20%に制限する規制を示すイメージ

デジタル資産基本法に盛り込まれる新ガバナンス規制

韓国当局と与党は、国内の仮想通貨取引所における主要株主の保有比率を20%までに制限する方針で合意した。

新たな規制は、同国が整備を進める包括的な法案「デジタル資産基本法」に盛り込まれる予定で、成立すればUpbit(アップビット)やBithumb(ビッサム)など主要取引所の資本構造に影響を与える可能性がある。

今回の措置は、仮想通貨取引所における過度な経営支配を抑え、ガバナンス体制を従来の金融機関に近い水準へ整備することを目的としている。FSC(金融サービス委員会)と与党のデジタル資産タスクフォースは、数カ月におよぶ協議を経て主要株主の保有比率を20%に制限することで合意した。

規制当局は当初、15~20%というより厳しい上限を提示していたが、業界からの反発を受けて最終的に20%で調整された。制度が施行されれば、取引所は新しい基準を満たすための移行期間として3年間の猶予が与えられる見通しとなっている。

さらに、UpbitとBithumbに比べ規模の小さいCoinone(コインワン)やKorbit(コルビット)、GOPAX(ゴーパックス)などの取引所には追加の猶予が検討されており、最大で6年間の準備期間が設けられる可能性がある。

大株主構造の見直し迫る 規制には業界の反発も

新規制が実施されれば、大株主の持分が高い企業は株式売却や資本構造の再編などの対応が求められる。

Bithumbの70%以上を保有するBithumb Holdingsや、GOPAXの65%以上を所有するBinanceなどは、保有比率を20%以下に調整する必要がある。

一方、当局は例外規定も設けている。施行令では、新規事業者に限り最大34%までの株式保有を認める方針が示されている。この基準は商法における株主総会の拒否権ラインである33.3%を参考にしたもので、新規投資家に一定の影響力を持たせる設計となっている。

こうした規制に対して業界団体は懸念を示している。韓国の主要5取引所を代表する団体であるDAXA(デジタル資産取引所連盟)は、民間企業の持分に上限を設けることは財産権を侵害し、業界の成長を鈍化させる可能性があると警告している。

今回の保有制限は、ステーブルコイン規制や仮想通貨ETFなどを含む幅広い政策を取り込む「デジタル資産基本法」の一部として議論が進められている。ただし国会では野党に加え一部議員からも慎重論が出ており、法案が最終的に成立するかどうかは今後の審議に委ねられる。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム