世界初、イーサリアムETFが誕生か
若き天才と呼ばれるカナダ・オンタリオ州のヴィタリック・ブテリン(VitalikButerin)氏によって考案されたイーサリアムは現在、世界初ETF(Exchange Traded Fund=イーサリアム上場投資信託)として、QETH.Uのティッカーの下で、TSX(Toronto Stock Exchange=トロント証券取引所)にてIPO(新規公開株)の準備を進めていることが分かった。
来週、カナダ最大手デジタル資産投資ファンド3iQによって、公募が実施されており、最小オファリング額を2,000ドルと設定し、最大オファリングは1億ドルと見据えている事を明かした。このオファリング終了日は2020年12月10日まで予定していることを3iQが明かしている。
3iQは4億カナダドル以上を管理しており、ビットコイン(Bitcoin/BTC)、ライトコイン(Litecoin/LTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)に重点を置いている投資ファンドだ。4日に公表されたプレスリリースには、以下のように記載されている。
イーサリアムのコンセプトは2013年にカナダで開発され、その後世界中の技術者グループによって発表された。
イーサリアムETF
イーサリアムETFは、ETHへのエクスポージャー(※1)と、ETH対ドルにおける日々の価格変動を提供することで、長期的な資本増価の機会を提供することを目的としている。
(※1)エクスポージャーとは、経済・金融・リスクに関する概念であり、価格変度によってどの程度影響を受けるかを示す一種の尺度を指す
オファリングエージェントのシンジケート(※2)はCanaccordGenuity Corp.が主導しており、Richardson Wealth Limited、Echelon Wealth Partners Inc.、Leede Jones Gable Inc.、Mackie Research Capital Corporation、PI FinancialCorpが含まれ、3iQがETFの投資マネージャーおよびポートフォリオマネージャーを実施している。今年の夏にトロント証券取引所でビットコインETFを立ち上げ、すでにグレイスケールに次ぐ2番目に大きな株取引ビットコインプロバイダーになっている。
(※2)シンジケートとは、加盟や提携する企業同士によって共同販売する形態を指す。
ビットコイン投資ファンドの一つであるQBTC-U(The Bitcoin Fund)の1日あたりのボリュームは230万ドル、約2億4,000万円前後で、11月の時価総額は1億6700万ドル、約173億円強で、どちらも10月に比べて50%以上増加している。さらに、3iQ自体は、運用資産が3億ドル、約312億円を超えていると述べており、デジタル資産投資会社はさらに、認定投資家に限定されている。
ETHの需要に関して、アメリカ以外では、過去2年間で仮想通貨ストックオプションが大幅に増加。非アメリカ人には多くのオプションがあり、アメリカ人は抜け穴のあるプレミアムグレイスケール製品に固執していることが分かっている。
ここ数カ月、世界中で新しいファンドの提供が急増しており、先月11月だけでも、VanEckがドイツでビットコイン取引所のトレードノート製品である「VanEck Vectors Bitcoin ETN」を発売しているほか、3iQもビットコインファンドをカナダに導入している。