テックビューロ、12月17日に仮想通貨交換業を全て廃止=国内初
テックビューロ株式会社は17日、同社が2020年12月17日をもって暗号資産(仮想通貨)交換業を全て廃止することを発表した。
現在、仮想通貨交換業者はテックビューロを含め26の業者が登録しており、みなし業者を含む登録業者の廃止については、国内で初の事例になる。テックビューロの公告によると、次のようにこれまでの状況について説明されている。
資金決済に関する法律第六十三条の二十第五項に規定する暗号資産交換業として行う暗号資産の交換等に関し負担する債務の履行の完了及び当該暗号資産交換業に関し管理する利用者の財産の返還又は利用者への移転を完了するとともに、返還又は移転に至らなかった利用者の財産については、債務履行地を管轄する法務局への供託手続を完了いたしました。
テックビューロは2019年8月22日、仮想通貨交換業を廃止することを正式発表。発表時点では、廃業予定という情報のみであったが、今回の発表によって詳細は時期が明らかになった形だ。現時点ではテックビューロが以前、運営していた仮想通貨取引所Zaif(ザイフ)は、2018年10月、仮想通貨取引所を運営するフィスコのグループ会社と事業譲渡契約を結んでいるため、テックビューロは現時点で、仮想通貨交換業の事業は行っていない。
2018年10月に結ばれた事業譲渡契約までの経緯は、2018年9月に約70億円が多く関係している。テックビューロは2018年9月、約70億円相当のビットコインを含む仮想通貨が流出し、その後、金融庁から業務改善命令を受けていた。仮想通貨交換業者(仮想通貨取引所)Zaif譲渡後、交換業の登録返上に向け、事業譲渡先への契約承継、承継を承諾しなかった顧客への返金を進め、返金手続きに関して連絡が取れない顧客へは、残金を各地の法務局に供託していた。