仮想通貨取引所OKExが出金停止の中、法定通貨のP2P取引を開始
仮想通貨取引所OKEx(オーケーイーエックス)は、10月21日20:00 HKT(日本時間21日21:00)から法定通貨のP2P取引を開始すると発表した。発表によると取引開始される法定通は中国人民元(CNY)、ベトナムドン(VND)、インドルピー(INR)に対応するという。
OKExは先日、秘密鍵所有者の1人に対する公安局が進行中の調査に協力している間、仮想通貨の出金を一時停止させたことを発表。その後、法定通貨のP2P取引が停止され、現在は秘密鍵保有者の一人が必要に応じて公安局と協力して調査を行っているが、一部ではこの秘密鍵保有者の動向によって、出金が停止されている状況に疑問を持っている。また、OKExの他の機能は正常で安定しており、OKExの資産のセキュリティに影響がないことを保証すると述べている。
OKExのP2P取引は、市場で知られるOTC取引を指し、プラットフォーム上で仮想通貨から法定通貨に交換することが可能なサービスである。OKEx上のサードパーティのOTC取引業者は、人民元などの法定通貨に対して、特定の仮想通貨の入札などを実行することができる。また買い手はその後、AlipayやWeChat pay、銀行振り込みを選択することで中国元を送信することができる。
OKExユーザーは当面の間、資産を引き出すことができないため、取引所から資金を引き出すためにさまざまな方法を試している。一部では、複数のユーザーがSNS上で、USDTやBTCなどのOKEx上の仮想通貨をP2P方式で10%~20%の割引価格で販売していることを投稿。しかし、これらの取り組みによりOKExは、一部のユーザーアカウントを禁止し、ツイートで次のように述べている。
複数のアカウントが当社のリスク管理システムのトリガーとなりました。その結果、それらのアカウントは自動的に内部転送が禁止されました。お客様の資産の安全を確保するために、ユーザーの皆様には不正なプラットフォームに関与しないよう注意を喚起したいと思います。
OKEx創業者の徐明星氏が管理する香港上場企業OKG Technologyは10月18日、顧問弁護士から徐氏が中国の警察当局から「現在調査中」であるとの通知を受けたと発表しており、同社は徐氏と直接連絡を取ってその情報を確認することはできないと話している。