ブロックチェーン活用の韓国・運転免許書認証サービスの登録者100万人突破
韓国大手通信事業者であるSK Telecom、KT、LGU+が共同で開発を進めている本人確認アプリ「PASS」の新機能として今年の6月23日からサービスを開始した。運転免許認証サービスの登録者が100万人を突破している事を韓国メディアであるデイリー経済が報じた。
PASSは2018年から韓国で使用されている本人情報を証明するためのツールであり、個人のプライバシー情報の保護や犯罪防止の観点で効果的に活用される事が予測される。従来のような運転免許書を提示した身分証明では生年月日や住所といった、個人情報が簡単に流出してしまう危険性があるが、PASSによる身分証明ではスマホ画面に表示される個人写真とQRコードのみで本人確認の証明ができるため、単純接触による情報流出が制限されるだろう。
また、情報管理にはブロックチェーン技術を活用し、個人情報を暗号化し個人のデバイスに保存する。
本人確認を行うには警察のサーバーにアクセスし、認証を取るシステムとなっているため不正や改竄リスクを限りなくヘッジした運用方法だ。今後はカーシェアリングや金融取引など様々な用途を想定した利用を見据えて開発を進めており、今後の生活サービスへの更なる普及が期待される。
韓国では、城南市を中心にブロックチェーンを活用した様々な社会的実験や、プロジェクトが立ち上がっており今後のサービス拡大が期待されている。
直近の韓国におけるブロックチェーンプロジェクト一例は、以下の通りだ。
- デジタル商品券の発行
- 高速道路の料金支払い業務
- 産業用大麻の自由貿易に活用
このように韓国では国家が様々な規制による制限を開放し、ブロックチェーンを活用する事例が増えているが、国家による垂直統合的な管理と比較しても品質や安全性に変わりなく、より効率的な運用ができるかが今後の普及の鍵を握るだろう。