仮想通貨取引所BitMEX、全ユーザー「KYC必須」に|28日から実施
ビットコイン先物取引所BitMEXは、2020年8月28日より、全てのユーザーに対して取引所での実在の身元を証明することを要求し始める。
BitMEXは、ユーザー検証プログラムの立ち上げが、全てのBitMEXユーザーにとってより信頼できる安全な取引環境を促進すると主張している。仮想通貨の活動の10年間で、仮想通貨関連企業がどちらも従来の金融分野で一般的に使用されている KYCとAMLの規制を採用するように圧力が高まっているようだ。
リバータリアンが運営する仮想通貨取引所であるShapeShiftも最終的には規制当局に譲り受け、現在ではBitMEXも対応しているとのこと。BitMEXプラットフォームの新しい持ち株会社である100x GroupのコマーシャルディレクターBen Radclyffe氏は、「私たちはそれを軽量で簡単にすることを試みました。また、地理的な場所は私たちにとって非常に重要です」と述べた。
大手仮想通貨取引所のKYCの導入は一部のBitMEXのユーザーを混乱させる可能性があるが、長期的には良いことであると考えられる。というのも、ビットコインは初期の頃から、仮想通貨が世界中の政府によって禁止されるまでは時間の問題であるという懸念を抱えていた。
その点で、機関投資家向けのKYCとAMLを導入する仮想通貨取引所は、不正行為者を遠ざけ、機関のプレーヤーが資産クラスにますます慣れることができるため、暗号業界のさらなる発展に不可欠であると会計事務所PwCのアジア担当者はDecryptに語った。
識別プロセス自体は、完了するまでに約5分かかり、BitMEXが主張する4つのステップのプロセスは、他の暗号交換のIDチェックと同様でユーザーは自分撮りを求められ、資金源とその取引経験に関するいくつかの質問に答える必要があるとのこと。また、BitMEXが本日公開したブログ投稿で、「問題が発生した場合、ハッキングされた場合、または機能を停止した場合に、アカウントの実際の所有者を確実に検証できる」というユーザー識別には実用的な利点もあることが明らかになっている。
さらにユーザー検証プログラムの開始の一環として、BitMEXは、本人確認を行った人に賞品が提供されるトレーディングトーナメントの詳細も発表した。
記事参照:DeCrypt