テザーの時価総額100億ドルを超える|イーサリアムを追い抜く勢い
分析会社Messariのデータは、Tether(テザー/USDT)が市場評価額で100億ドルに達し、時価総額が100億ドルを超える唯一の仮想通貨として時価総額1位のビットコイン(Bitcoin/BTC)と、2位のイーサリアム(Ethereum/ETH)に次、3位に浮上したことを明らかにした。
テザーが最初に急上昇したのは2019年で、それ以降今年の3月まで47億ドル以内にとどまっていた。しかし、3月12日に仮想通貨が世界市場全体で暴落し、投資家が資産を現金に交換した際、USDTの上昇が始まっている。この結果は投資家にとって、ビットコインなどの投機的コインをUSDTのようなステーブルコインへと資産を変えた事を意味している。
USDTの年次評価は、昨年の7月1日から今年にかけて234%増加しており、その年初来価値は144%も増加した。USDTは時価総額10億ドル以上を持つ唯一のステーブルコインであり、最も近い競合者であるUSDコイン(USD Coin/USDC)の時価総額は9億2,700万ドルと、パクソス(Paxos/PAX) 2億4,500万ドルを比較すると、USDTの時価総額が1位であることがわかる。
Messari Portalより画像引用
時価総額1位になったUSDTは、ユーザーらが取引指標の一つとして活用するCoinMarketCapの7月1日付時価総額ランキングでranking3位に浮上している。なお、同ランキングでUSDCは18位、PAXは37位にランキング入りしている。
Messariは、100億ドルはすべての資産クラスの大規模計画の中では重要なウエイトを占めていないが、論争が巻き起こっているにもかかわらず、テザーの力を維持していることも認めている。なお、USDTが3位に浮上するまで、不動の3位をキープしてきたXRPは現在、時価総額で4番目に大きな仮想通貨となり、USDTより20億ドル時価総額が少ない。
大手メディアはTether(テザー/USDT)が2位になると予測
今年6月に公開された大手メディアブルームバーグ誌による仮想通貨の見通しによると、テザーはイーサリアムを抜いて2番目に大きな仮想通貨になるのも時間の問題だとの身と予測を立てている。ブルームバーグ誌は、テザーはビットコインの代理人になることで利益を得ると述べており、今年末までに20,000ドルに達するとの予想を展開している。先月初めに発表されたブルームバーグ誌は、テザーが月末までに90億ドルを超える価値があると予測。CoinMarketCapのデータはMessariと対立しているが、どちらもランキングで3位になっている。
イーサリアムは、250億ドルの評価でまだ離れているものの、DeFi(分散金融)に関する興奮からイーサリアムがどのように恩恵を受けるかと、今後のPoS (Proof of Stake=承認方法)への移行が、今後数か月の仮想通貨のランキングに影響を与えることは必至だ。
Tether(テザー/USDT)は仲介なしのドルリスクの代理として位置づけられている。Cryptoquant社の調査によると、USDTの発行は今年3月に発生下世界的な仮想通貨価格落ち込みの直後より急増。おそらくこれが価格急上昇につながったとみられている。