三井物産デジタル・アセットマネジメントが、セキュリティトークンの実証開始

三井物産デジタル・アセットマネジメントが、セキュリティトークンの実証開始

三井物産デジタル・アセットマネジメント(MDM)が、ブロックチェーン関連事業を運営するLayer Xと投資法人みらいと協働し、セキュリティトークンの実証実験を開始すると発表した。「Project D」と銘打ったデジタル証券プロジェクトで、7億円規模の不動産をデジタル証券化し、運用資産を今後3年以内に1000億円規模に成長させる目標を掲げる。

MDMは、ProjetDの推進母体として、2020年4月1日に三井物産とLayer Xとの共同で設立。三井住友フィナンシャルグループの中核証券企業として、4月末を目処に同グループ子会社のSMBC日興証券と、受益権の原簿管理を得意とする三井住友信託銀行との資本提携を予定している。Project Dは、経済活動のデジタル化の加速に伴い、資産管理の領域でセキュリティ・トークンの活用によるデジタル化のニーズが高まっていることを受け、企画した。

実証実験では、MDMとLayer Xが全体コンセプトとセキュリティートークン発行のシステムを企画・開発。資金出資者の対象が狭い私募ファンドで豊富な実績を持つ三井物産リアリティ・マネジメントがアセットマネジメント企業として運用業務を担う。さらに、三井物産オルタナティブベストメンツが、三井物産とLayer Xを投資家とする私募取扱業務に携わり、投資持分の売買プロセスに関する実証において媒介者としての役割を果たす予定だ。

不動産のデジタル証券化にかかる構想では、投資法人みらいが保有する物流拠点「六甲アイランドDC」の信託受託権の一部を実証ファンドに譲渡。取引額は7億円を予定し、4月28日に投資を実行する。ファンド運用期間中は、LayerXが開発したシステムを活用し、ブロックチェーン上で投資家の持分を管理し、配当額の自動計算や持分の譲渡をできるようにした。ブロックチェーンを使って有価証券をデジタル化するセキュリティ・トークンの特長を存分に生かした形だ。

MDMは、実証ファンドを契機としてProject Dを本格的にスタートさせ、今後3年以内に運用資産残高を1000億円規模に成長させる計画。運用対象は、今回の国内不動産を皮切りに、三井物産グループが展開するエネルギー・資源・通信に関連したインフラプロジェクトに拡大させるという。