コロナウイルスで、デジタル人民元が加速する可能性=元中央銀行総裁
元中央銀行総裁のLihui Li氏は、2月16日に実施されたChina Dailyのインタビューで、コロナウイルス(COVID-19)が影響し、中国人民銀行の中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行計画が加速する可能性があることを指摘した。Li氏は、以前人民銀行の総裁として指揮しており、現在は国営のインターネット金融協会のブロックチェーン部門を指揮している。
コロナウイルスの感染経路として、空気感染や飛沫感染があると言われている。政府は、物理的な現金によるウイルスの拡散を防ぐために古い紙幣を隔離し、新しい紙幣を約9兆円市場に投入した。ウイルスの発生源である武漢市では、春節前に630億円の診察を投入している。
しかし、数百万の人々が政府の命令により外出を制限されているため、直接紙幣で支払うことは困難となっている。そのため、紙幣の代替えとなるデジタル通貨として、開発が進むだろうとLi氏は語る。
中国市場では以前電子決済プラットフォームが支配している
Li氏は、中央銀行が支配するデジタル通貨の採用は、中国の小売市場の需要に依存しており、電子決済プラットフォームであるAlipayとWechat Payが以前支配していると述べている。
“中国の最新の電子決済プラットフォームは非常に成熟しており、WeChat PayとAlipayのオンライン決済プラットフォームは世界で1位と2位にランクされています
小売ビジネスシーンに適用されるデジタル通貨の開発見通しは、市場の選択にある程度依存しますが、デジタル通貨の効率・コスト・利便性・およびそれによって決定される商業価値の経済的規模にも依存します。”
現金取引における新たな脅威が発生した以上、モバイル決済など紙幣を使わない決済方法の需要が増え、紙幣の仕様はより減少して来ることは想像しやすいが、Li氏が指摘するように、デジタル通貨の需要が増加するかどうか、今後の動向に注目していきたい。