麻生財務相、「デジタル通貨を発行する計画はない」
麻生太郎副総理・財務相は24日、閣議後の記者会見にて、中央銀行のデジタル通貨(CBDC)について「必要性や金融システムへの影響をよく考えないといけない」見解を示した。さらに麻生氏は、これに続け「法定通貨としてデジタル通貨を発行する計画はない」と理解を示した。日経新聞が報じた。
「いま使われているキャッシュは送金の手数料が高すぎるとか手間がかかる。中銀のデジタル通貨は、速くて便利、簡単になるという話が背景にある。しかし法定通貨として発行する計画があるわけではない」
日本銀行など世界の主要な6の中央銀行は先日、中央銀行のデジタル通貨の潜在的なリスクや可能性を調査、話し合うことを目的に共同開発のグループを立ち上げた。このグループには、カナダ銀行、イングランド銀行、欧州中央銀行、スウェーデン・リクスバンク、スイス国民銀行、国際決済銀行(BIS)が参加。CBDC発行へ注目が集まっていた。
麻生氏は以前、フェイスブックが構想する仮想通貨リブラが発表された際、デジタル通貨について「既存の規制が想定していない新たな課題がないか包括的に考える必要がある」と指摘。保守的な考えを貫いているようだ。