前CFTC議長、デジタルドルについて発言
米商品先物取引委員会(CFTC)の前会長であるクリストファー・ジャンカルロ前委員長が、デジタルドルの促進を本格的に開始した。ジャンカル氏は16日、ビットコインを支える技術であるブロックチェーンを使用して、ドルを完全なデジタル版に移行するためにデジタルドル財団(Digital Dollar Foundation)を設立している。
主な財団の目的として、財団は潜在的な米国中央銀行のデジタル通貨の設計や研究、推進を行う。既に経済学者、弁護士、学者、技術者などの招集を開始しているという。
また22日、ダボスで開催されたThe Block主催のイベントにて、デジタルドルに関するプロジェクトの詳細も明らかにしている。ジャンカルロ氏は、現状の米中央銀行が発行するお金の流通が、「ローカルで制限されている」と指摘し、当プロジェクトを発足したと説明した。
「私たちは米国通貨の次の主要な革新を奨励しようとしています。それは、連邦準備制度が発行するトークン化された不換通貨です。従来の法定硬貨、紙幣、準備金と並んで、中央政府のお金として米国政府の完全な信頼と信用を享受する新しいデジタル形式のドルとなります。」
日本銀行発表の、6の主要中央銀行の共同研究について言及
さらにジャンカルロ氏は、先日発表された日本銀行をはじめとする、6つの主要な中央銀行らが協力し、電子マネーや中央銀行デジタル通貨(CBDC)の潜在的な可能性を調査することを目的とした共同研究を行うグループについても言及した。
「これらの民間部門の開発は重要です。彼らは革新を進めるのを助けます。彼らはまた、私たちにお金の新しいより明確な視点、特に新しいデジタル経済での伝統的なアナログのフラットマネーの有効性をもたらすようにしています。」
2020年に突入したブロックチェーン、デジタル通貨の市場は、国際的な目線での通貨発行や研究、実用実験に本格的に動き出している。仮想通貨大国である米国が、動き出したのに対し、中国は既にブロックチェーンやデジタル人民元がテスト段階にまで来ている。各国のデジタル通貨の動きが世界の経済バランスにどのように影響を与えるのか注目だ。