コインベースのVISAデビットカード、DAIステーブルコインを追加

コインベースのVisaデビットカード、DAIステーブルコインを追加

米仮想通貨取引所のコインベースが提供するVisaデビットカードが、ステーブルコインのDAIをサポートした。コインベースがデビットカードを提供開始したのは今年の4月で、ユーザーは支払いの際にコインベースのアカウントで保有している仮想通貨を利用可能だ。

先月にはXRP(リップル)を含めた5つの銘柄のサポートを発表したばかりで、DAIのようなステーブルコインの採用は今回が初となる。コインベースの米国と英国のユーザーが、DAIを使って決済が可能となるとのこと。コインベースUKのマーケティング責任者であるJD Millwood氏は、自社のデビットカードについて過去に以下のようにコメントしている。

「デビットカードの提供によって、何万人ものユーザーが銀行のお金を使うのと同じくらい簡単に仮想通貨を利用できるようになった。クリスマスが近くにつれて、この需要はさらに増加するだろう。」

先月にはデビットカードの対象国を拡大

先月、コインベースカードはヨーロッパ内におけるサービス対象を10カ国追加している。新しくサポートされたのは、ノルウェー、ブルガリア、クロアチア、デンマーク、ルーマニア、ハンガリー、アイスランド、リヒテンシュタイン、ポーランド、スウェーデンとなっており、合計で29カ国となった。

ヨーロッパでは仮想通貨の購入や決済サービスが普及し始めている。先月には、フランスのケプラーク社が構える5,200店舗でビットコインが購入できるようになった。この購入サービスは、フランスの民間テレビでCMまで放送されている。また、フランス銀行がデジタル通貨の開発に早ければ2020年の初旬から着手することも明らかとなっている。コインベースもデビットカードのヨーロッパにおける対象国を増やすことで、市場を取りにいく格好だ。

ステーブルコインDAIとは?

DAIはドルペッグのステーブルコインであり、ユーザーには「1ドル=1DAO」の価値で利用することが可能。DAIはイーサリアムベースのMakerDAOのプラットフォーム上で発行されている。MakerDAOでは独自トークンのMKRも発行されており、時価総額は現在21位だ。MKRトークン保有者はDAIのガバナンスにも参加することができる。ステーブルコインのため、ボラティリティに左右されない安定した価格を提供することができ、コインベースのデビットカードでも決済で頻繁に利用されることが見込まれる。