仮想通貨取引所クラーケン、スイスフランを追加
米老舗仮想通貨取引所のクラーケンが、取引ペアにスイスフラン(CHF)を追加した。リヒテンシュタインに拠点を構えているBank Frickとの提携に基づくものである。スイスフランの取引スタートは12月6日から。ユーザーはスイスフランを使い、ビットコインやイーサリアムを購入することが可能となる。これまでクラーケンでは、米ドル、カナダドル、ユーロ、ポンド、日本円の5つの法定通貨に対応していた。スイスフランが追加されたことで6つの法定通貨を使い取引が可能となる。
クラーケンとは?
クラーケンは2011年に米国で設立された仮想通貨取引所。業界の中では非常に長い歴史を持っており、ビットコイン長者でもあるロジャー・バー氏が設立時に出資したことでも有名だ。ユーザーはさまざまな法定通貨を使い、ビットコイン、イーサリアム、ライトコインなどの仮想通貨を取引することがでる。ここ最近では、Silvergate Bankが手がけている「Silvergate Exchange Network」に加入したことで、24時間体制での米ドル入金にも対応した。
クラーケンはセキュリティの強さも魅力の1つだ。クラーケンの公式ページによれば、入金された顧客資産は95%がコールドウォレットにて保管されている。サーバーの警備にも武装警備員を配置し、監視カメラを使い24時間体制で監視を行っており、物理的なアクセスも徹底的に排除しているようだ。
OTC取引も好調、取引量は昨年から20倍に増加
クラーケンでは機関投資家や富裕層向けのOTC取引も提供している。今年8月には、OTC部門のトップであるネルソン・ミニアー氏がポッドキャストの出演時に、昨年の初旬と比較してOTC取引の取引量が20倍以上増えたことも報告している。また、OTC取引では、ビットコインやイーサリアムなどの代表的な仮想通貨が人気であることも報告している。
クラーケンのOTC取引はサポート体制も充実している。アジア、米国、欧州などにサポートデスクを持っており、土日祝日を除く24時間体制で対応している。OTC取引の担当者には、メリルリンチやJPモルガンなど名だたる金融機関で取引経験のある優秀な人材を揃えている。顧客からの信頼を勝ち取ったことで、OTC取引量も増加したことが伺える。