MASシンガポール金融当局はスリーアローズ・キャピタル創業者に9年間の禁止令を発令

MASは違反行為でスリー・アローズ・キャピタル創設者に9年間の禁止処分

MAS(Monetary Authority of Singapore:シンガポール通貨金融庁)は、スリーアローズ・キャピタル(※以下、3ACと表記)創設者のジュー・スー(Zhu Su)氏とカイル・デイビス(Kyle Davies)氏に対し、国内での規制対象金融活動を禁止する9年間の禁止命令を出したことが分かった。

今回の命令は、現在機能していない仮想通貨ヘッジファンドとその取締役による複数の証券法違反を明らかにしたとされるMASの調査を受けて出されたもので、この禁止命令により、両者は規制対象の活動をしたり、シンガポールの資本市場サービス会社の経営に参加したり、大株主になったりすることが禁じられる。通知では、禁止措置が2023年9月13(水曜日)日に発効されたことが明らかになっている

3ACはMASに対して虚像の報告

MASは虚偽の情報を提供し、管理限度額を超過した資産を管理したとして、6月に3ACを初めて叱責している。

その後のさらなる調査によって3ACは、ポートフォリオマネージャーの雇用について規制当局に通知せず、マネージャーの役割について偽情報を提供し、仮想通貨投資に対する適切なリスク管理フレームワークを欠いていたことが判明した。同社の取締役として、ジュー氏とデイビス氏は主に規制順守の確保に責任を負っていたとMAS は詳述しプレスリリースの中で、次のように述べている。

MASの調査により、MASが職務を怠っており、3ACの違反行為に責任があることが判明した。

MAS マネージングディレクター補佐のルー・シュー・イー(Loo Siew Yee)氏は次のように述べている。

MASは、ジュー氏とデイビス氏によるMASの規制要件のあからさまな無視と取締役の職務怠慢を深刻に受け止めている。

今回の禁止命令は、2022年の3AC崩壊の最新の影響を表している。この著名な仮想通貨ヘッジファンドは、30億ドル(約4423.5億円)以上の負債を積み上げ、ほぼすべての資産を失った後、2022年7月に破産を申請している。なお、複数の管轄区域の規制当局は、不正行為の疑いで3ACおよびその創設者を取り締まっている。

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