WeChatがブロックチェーンを導入|アプリ決済で「ブロックチェーン電子領収書」を発行可能に

WeChatがブロックチェーンを導入|アプリ決済で「ブロックチェーン電子領収書」を発行可能に

世界最大の仮想通貨取引ボリュームを誇る仮想通貨取引所バイナンスのCEO CZ氏は、中国の人気メッセージアプリWeChatの決済機能「WeChat Pay」を使用してチケットを購入した際、電子領収書がブロックチェーンに記載されていることを、自身の公式Twitterで報告した。

ブロックチェーンとは、ビットコインなど、多くの仮想通貨の裏付けとなる最先端技術であり、昨今、多くの有名企業もデータの書き込みなどを目的に導入を始めている技術である。

CZ氏は、Twitter上で中国深セン市の地下鉄切符代の電子領収書を発行した際、WeChat Payの画面に「ブロックチェーン電子領収書」という画面が表示され、この事実を初めて知ったようだ。しかし、ブロックチェーンを使用した電子領収書の取り組みは、1年以上前から導入されていたようだ。1年以上前に導入されていると言う事実は、仮想通貨投資会社プリミティブ・ベンチャーズの創業メンバーであるDovey Wan氏が、CZ氏のツイートを引用し、次のように発言したことから確かな情報であることが判明した。

「はい。それは1年以上前に導入され、今では完全に展開されています。WeChatプロジェクトの一部として、財務省および州税務局と協力しています。」

WeChatと仮想通貨の関係性

WeChatと仮想通貨の関係性はこれまで、多くの報道があったものの、その情報に真実性はなかった。最近では、CZ氏が中国人口14億人がメッセージアプリAlipayとWeChatで、仮想通貨購入が可能になったことをツイッターで認める発言をした。しかしその後、WeChatは、仮想通貨取引やICOを目的とした同アプリの利用を5月末から禁止する同アプリの利用規約が4月30日変更され、仮想通貨に関する活動についての条項が修正した。

そのため、多くのユーザーが待ち望んだWeChat上での仮想通貨の購入は実現しなかった。今回のWeChat Payでのブロックチェーン技術の採用は、中国ユーザーの大半が使用するアプリケーション上の決済履歴を政府が閲覧し、納税や脱税対策になりそうだ。

メッセージアプリWeChat、仮想通貨取引における決済を目的とした利用を禁止

2019.05.08