英エバーレッジャー社、ダイヤモンドなど高級品のトレーサビリティ管理にブロックチェーンを活用
英国のベンチャー企業エバーレッジャー社はブロックチェーンを用いてダイヤモンドの鑑定書やトランザクション履歴を複数社で管理する新しいプラットフォーム構築のため、テンセントが主導する資金調達ラウンドから総額約2000万ドル(21億円)の資金を調達したことをプレスリリースで公表した。
エバーレッジャーに投資した企業として、他には楽天やブルームバーグ・ベータ・ヴィッカーズ・ベンチャー・パートナーズ、フィデリティ、グラフィーン・ベンチャーズなど複数社が出資したようである。
エバーレッジャー会社概要
会社名:Everledger Limited(エバーレッジャー リミテッド)
国:イギリス
設立:2015年
本社所在地:86-88 Clerkenwell Rd,Clerkenwell,London EC1M 5RJ, England
ホームページ:https://www.everledger.io/
エバーレッジャーは経済、環境、社会の課題をテクノロジーの力で解決する企業です。
同社のサービスは、ダイヤモンド以外に、ワイン、アート、貴重な鉱物など希少性が高く、比較的消費者にとって、高価な嗜好品のトレーサビリティーを管理する。
取引プラットフォーム「エバーレッジャー」
このプラットファームの基盤となっている技術としてIBMが開発したハイパーレジャーファブリックのコンソーシアム型チェーンが活用されている。ハイパーレジャーは元々、エンタープライズ向けに作られているサービスなので、コンソーシアム内に組み込む企業や部署など、ユーザーの意図に合わせてカスタム可能な仕様になっており、クローズドなサプライチェーンの生産管理などの業務には適した設計だ。
ダイヤモンドは加工工程が非常に複雑でありながら、その記録管理は紙で記録されていたため、レプリカの流出や本物と比較した時のエビデンスとなるデータが無いことから、規制が難しく、管理体制も長らく問題とされてきた。
今後は、テンセントのウィーチャットを使ってブロックチェーン基盤のダイヤモンドトレーサビリティプログラムを立ち上げるようである。サービスの詳細など今後のリリースに注目していきたい。