米大手レコードWarnerMusic、Cryptokitties開発企業と新たなブロックチェーンを共同開発

米大手レコードWarnerMusic、Cryptokitties開発企業と新たなブロックチェーンを共同開発

ブルーノ・マーズやエド・シーランなど、世界のTOPアーティストが所属するワーナーミュージックがDappゲームとして人気の「CryptoKitties」の運営元であるDapperLabsに合計1120万ドル(約12億)の出資を行なったことを発表した。同社はイーサリアム上のネットワークを活用するのではなく、全く新しいプラットフォームである「Flow」というパブリックチェーンの開発を進めている。

開発の背景には、パブリックチェーンの課題とも言えるスケーラビリティの問題を解決するためのソリューション構築と、アプリ、ゲームなどそれら全てのシステムが連動したエコシステムを管理する事を目的としている。

DapperLabsのCTOは「イーサリアムのトランザクション処理の何倍も機能面で優れており、他のブロックチェーンプロジェクトにも拡張していきたい。」とコメントしている。

Flowによる付加価値のメリットは以下のようなものがある。

  • プレーヤーに付加価値を与え、ユーザーが無限のオープン環境で利用できるアセットとアイデンティティを有効にするゲームの開発。
  • 世界中のスポーツファンが検証済みの本物の限定版デジタル記念品をリアルタイムで取引するためのプラットフォームの構築。

今後、Flowが活用される業界として有力なのが、スポーツ、音楽、ゲームなどのエンターテイメント業界だ。過去の記事でも紹介したようにNBA(全米プロバスケットボール協会)はDapperLabsと既に提携しており、ファンやユーザー同士が世界中でリアルタイムに検証済みのデジタルアセットをプラットフォーム上で取引する事を可能としている。これにより、これまでのスポーツチームとファンユーザーの関係性も変化していき、一人のファンの意見がより反映されやすいコミュニティに生まれかわることだろう。

国内のブロックチーン基盤の動き

国内においてもエイベックスがブロックチェーン関連の子会社を設立し、デジタルコンテンツに証明書を付与し、ブロックチェーンで管理する事業を開始しようとしている。デジタルコンテンツに対する著作権の保護とアーティストとファンやユーザーの新しいトークンエコノミーの世界を構築するにはブロックチェーン技術は欠かせない存在になるだろう。

Flowの詳しい内容やロードマップに関しては来月大阪で開催されるDevcon5の場でDapperLabs CTOの口から発表があるようなので楽しみにしたい。

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ABOUTこの記事をかいた人

外資系の医療機器、エネルギー関係の企業で5年間営業として従事した後、今後は個人にスポットが当たる時代だと考え、ブロックチェーンの持つトークンエコノミクスの世界観に感銘を受け、少しでも情報源として役に立てるよう日々発信しています。 現在は 実際にコードを書いたり、 イベントに足を運ぶなど精力的に 活動を行ない情報を発信しています。