中国人民銀行、仮想通貨の研究・開発を加速させることを発表
中国人民銀行は2日、2019年後半の重要事項を検討するためビデオ会議を開催し、そのなかで仮想通貨は慎重に監視されることを話し合うとともに、独自の仮想通貨の開発を加速することを発表した。
中国人民銀行や中国共産党などが参加し、現在の国内および国際的な経済財政状況を分析し、そして重要なタスクを下半期に検討し展開することを目的とした会議では、仮想通貨に関する研究や開発を「加速させる必要がある」と、仮想通貨に対して前向きな姿勢であることを示唆している。
中国での仮想通貨普及の動き
実際に中国では最近、仮想通貨に対して前向きな考えを持つ人々が増えており、先月8日には北京大学で行われた会議にて、中国人民銀行調査局のWang Xin局長は「中央銀行は独自の仮想通貨計画を強化するべきだ」と発言。さらには、中国の大手通信機器メーカであるHuaweiのCEOは、「(中国も)フェイスブックの仮想通貨リブラ同様の事業を遂行する能力を持っている。」と述べている。
これらの発言のきっかけとなったのは、2020年中に発行を予定しているフェイスブックの仮想通貨Libraである。中国は現在、米国の法定通貨であるドルに対して「脱米ドル」を掲げており、仮想通貨リブラのモデルは中国が目指すべき通貨機能である。
すでに中国では仮想通貨に対する教育および認知度を向上させるため、中国人民銀行100%子会社である「中銀国際」は先月26日、自身の公式サイト内にてビットコインの概念や、動作メカニズム、歴史などを解説した記事を公開。 独自通貨が誕生するのは時間の問題かもしれない。