米国版バイナンス、デビットカード決済が可能に

米国版バイナンス、デビットカード決済が可能に

マルタに拠点を構えている仮想通貨取引所バイナンスが米国向けに展開している「バイナンスUS」で、デビットカードを使った仮想通貨の購入が可能となった。バイナンスUSは、新規または既存のユーザー向けの小口決済システムであるACHの利用制限を引き上げを1週間ほど前に発表している。フィアット検証を完了した投資家は、すぐに5,000ドルを入金することができ、検証から10日後には30,000ドルまで入金が可能だ。

また、この発表と合わせて取引高の増加も報告されている。10月22日の段階では、1日あたりの取引高が1,000万ドルだったことに対して、11月1日の報告によれば1,500万ドルまで取引高が増加しているようだ。金融マーケットの中心でもある米国での取引高が増加することは、バイナンスだけでなく仮想通貨市場全体にとってもポジティブだろう。

Binance.USのCEOであるCatherine Coley氏は「ほんの始まりに過ぎない」と前置きしたうえで、彼らが提供するサービスがグローバルなマーケットに参加したい人にとって、よりアクセスしやすいプラットフォームを構築していきたいと見解を述べている。

BNBの手数料割引も提供

バイナンスUSではその他にも、取引手数料の割引も開始している。通常、バイナンスUSで取引をする場合、売買のどちらにも0.1%の取引手数料が発生する。いっぽうで、バイナンスが独自に発行しているBNBトークンを利用することで、取引手数料は25%までの割引を受けることが可能だ。既存のバイナンスプラットフォームと、ほぼ同じ割引率を提供していることがわかる。

BNBトークンは他の仮想通貨と比較しても、2019年にもっとも優秀なバフォーマンスを見せている。取引所トークンとしては異例の時価総額ランキングトップ10入りを果たすなど、その価格上昇が目覚ましい。BNBトークン上昇の背景には、バイナンス内での手数料割引だけでなく、IEOプラットフォームであるローンチパッドでの優待を受けれるなど、保有することの付加価値が大きい点が挙げられる。

多くの仮想通貨がバブル期の最高値更新に苦しむなか、BNBは今年6月には2018年1月に記録した約24ドルを大きく上回る約39ドルをマークしている。米国での取引が増加すれば、今後さらなる価格上昇も期待できるかもしれない。