EU(欧州連合)、制裁対象ロシア銀行関連のルーブル建てステーブルコインA7A5をブロック

EUがA7A5などをブロックへ

EU(欧州連合)は、ロシアの仮想通貨取引ルートを遮断するため、2025年11月25日(土曜日)より、ルーブル建てステーブルコインA7A5をブロックする事が分かった。

EUは、ロシアの制裁対象銀行であるPSB(PromsvyazBank:プロム・スビャズバンク)に関連するルーブル建てステーブルコインA7A5の取引と使用を禁止する準備を進めている。25日から発効するEUのA7A5ステーブルコイン禁止は、ロシアルーブルを仮想通貨に換金し、資金を移動するために利用される重要な経路を遮断し、既存の制裁を回避する可能性を秘めている。

この措置により、EUに拠点を置く金融機関およびVASP(仮想資産サービスプロバイダー)は、決済会社A7が発行するA7トークンを使用した取引を取り扱うことが禁止される。プロムスビャズバンクとイラン・ショアに関連するA7A5は、新たな制裁措置導入前に680億ドル(約10兆円)もの取引を処理していた。

制裁対象

11月23日(木曜日)に採択されたこの措置は、ロシアに拠点を置く仮想通貨決済プロバイダーと、EU域内における関連決済ソフトウェアの流通を禁止する。

日本語訳:
われわれは19番目の制裁措置を採択したばかりです。ロシアの銀行、仮想通貨取引所、インドと中国の企業などが対象となっています。EUは不安定化の試みに対抗するため、ロシア外交官の行動を制限しています。プーチン大統領にとって、この戦争への資金提供はますます困難になっています。

制裁は、ロシアのエネルギー企業、銀行、中国、キルギスタン、タジキスタン、香港、アラブ首長国連邦の少なくとも8つの銀行と石油トレーダーもEUの制裁を回避したとして取引禁止の対象となっている。EU外務・安全保障政策上級代表のカヤ・カラス(Kaja Kallas)氏は、「われわれは19回目の制裁措置を採択したばかりだ」と述べたうえで、次のように語っている。

ロシアのエネルギー、銀行、仮想通貨取引所、そして中国に所在する企業などが標的となっている。EUはまた、不安定化工作に対抗するため、ロシア外交官の行動も規制している。


EUがA7A5を禁止する理由

この禁止措置は、ロシアに課された金融規制を回避するために利用される特定のメカニズムを対象としている。

A7A5は、ルーブルをデジタルトークンに変換する仕組みで、キルギスなどの管轄区域の取引所(例:Grinex)を経由することが多く、その後、イーサリアム(Ethereum/ETH)やトロン(Tron/TRX)などのネットワーク上でテザー(Tether/USDT)などのステーブルコインと交換される。これらの資金は、より広範な欧州の仮想通貨市場に流入する可能性があり、今回の禁止措置は、監視網の強化を意味している。

今回の禁止措置は、EU域内における仮想通貨の流動性全体を混乱させることよりも、指定されたロシアの金融チャネルや個人に関連する既知の制裁回避ルートを具体的に遮断することを目的としていると言える。

 

ABOUTこの記事をかいた人

NEXT MONEY運営です。 「話題性・独自性・健全性」をモットーに情報発信しています。 読者の皆様が本当に望んでいる情報を 日々リサーチし「痒いところに手が届く」 そんなメディアを目指しています。