仮想通貨取引所QuadrigaCXのCEO、レバレッジ取引のために顧客資産を不正利用していたことが明らかに
カナダの仮想通貨取引所であるQuadrigaCXに関する最新の情報が明らかとなった。
同取引所のCEOが昨年12月9日に死亡したことで、約1億9,000万カナダドル相当のビットコイン等が入ったコールドウォレットの秘密鍵を失った事件に関して、CEOが顧客の資金を「私的に不正利用」していたことが明らかになった。
取引所QuadrigaCXの創業者兼CEOであったジェラルド・コットン氏が昨年12月9日になくなっており、その際に約1億9,000万カナダドル分のビットコインなどの仮想通貨が入ったコールドウォレットの秘密鍵を失っていた。
これによってコールドウォレットに入っていたQuadrigaCXユーザーの資金が引き出せなくなっている。また現時点で判明している情報では、QuadrigaCXのコールドウォレットは2018年4月から残高0だった事が判明しており、このことから、CEOは2018年4月以前に不正利用していることとなる。
今回、判明したレポートの内容
今回の情報では、同取引所のCEOが「QuadrigaCX以外の、複数の取引所へと大量の仮想通貨が送金されていた」ことが明らかとなっている。この情報は、以前からアーンスト・アンド・ヤング(EY:Ernst and Young)社が行っていた調査が公表した70ページにも渡るレポートによって明らかとなった。
また、これらの複数の取引所へ送られた仮想通貨は、拠金を取引所の口座に入れることによって数倍の取引を可能にする証拠金取引(レバレッジ取引)が可能な取引所へと送信され、以下の通貨を取引。
- ダッシュ(Dash)
- オミセゴー(OmiseGo)
- ジーキャッシュ(Zcash)
- ドージコイン(Dogecoin)
結果的にジェラルド・コットン氏は、以上の通貨でレバレッジ取引を行ったが、大量の損失を出していたことも明らかとなっている。
最近では、同取引所に関する具体的な情報を得るため、アメリカ連保捜査局(FBI)は顧客に対して情報提供を要請しており、今回のレポート内容は事件の詳細に関する決定的な証拠となりそうだ。