Ledger社CEO「仮想通貨取引所バイナンスのハック事件で、売り上げが倍増した」

Ledger社CEO「仮想通貨取引所バイナンスのハック事件で、売り上げが倍増した」

現在の仮想通貨市場は急激な成長と価格の上昇を記録し、ビットコイン(BTC)価格は約8000円まで上昇している。

ビットコインはここまで、順調に価格を上昇させてきたわけではない。今月7日、世界最大の仮想通貨取引所であるBInance(バイナンス)は7,000BTC(約45億円)という大規模なハッキング被害を受け、バイナンスユーザーはもちろん、仮想通貨市場全体に不安の声が広がったのだ。

しかし、このバイナンスのハッキング事件にて仮想通貨ウォレットを提供するLedger社の、ハードウェアウォレットの売り上げが急激に伸び、売り上げについては2倍になったという。

今回のLedger社ついては、同社のCEOであるPascal Gauthier氏が15日、ニューヨークで開催されたThe BlockのAtomic Swapカンファレンスにて「バイナンスのハッキングの影響で売上が2倍になった」と語ったことによって明らかになった。

「Binanceがハッキングされ、Binanceがハッキングされた日の売上高は倍増しました。」

ハッキング事件が発生した際にユーザーや投資家は、資金を安全に守るために法定通貨への換金もしくはステーブルコインへの交換、ハードウェアウォレットへの資金以降を行うことが多い。

またLedger社の売り上げ倍増については4月末、NY当局はステーブルコイン「USDT」を提供するテザー社の裏付け資金の7億ドル(約784億円)を不正利用しているという情報が世界中に拡散し、ステーブルコイン「USDT」へと交換しないユーザーが、Ledger社のハードウェアウォレットへの購入を後押ししたことが考えられる。

Pascal Gauthier氏はカンファレンスにて、仮想通貨市場は成功していると考えられているが、国際的に最上されるためには未だに弱点があると説明し、次のようにセキュリティの必要性について言及した。

「我々はセキュリティが必要であると信じており、そして我々は業界のためにセキュリティ層を構築することに非常に興奮しています。
しかし、セキュリティにとって非常に重要な製品を提供することはストレスの多いものになり得る。時価総額が10億から1兆へと劇的に増加した場合、セキュリティはさらに困難になります。急増した場合、彼は元帳が安全保障上の懸念を満たすために追加投資を必要とするだろう。」

Ledger社は今年1月、ラスベガスにて開催されたConsumer Electronics Show (CES) にて、Bluetoothに対応した新型のハードウェアウォレットである「Ledger Nano X」を発表していた。

今後の仮想通貨市場の成長および、ボラティリティの急激に変化する仮想通貨市場には、ハードウェアウォレットは必要不可欠なものとなり、さらなる成長が予想されるであろう。