イーロン・マスクの仮想通貨向けAI「X.AI GPT」が正式ローンチ

高度AIシステム「X.AI GPT」が正式発表される

仮想通貨とブロックチェーン向けに設計された高度なAI(人工知能)システムである「X.AI GPT」は、5月3日(水曜日)に正式発表された事が分かった。

同社は、機械学習と自然言語処理に基づいたAI システムであるX.AI GPTを発表。仮想通貨とブロックチェーンに特化した高度なAIモデルであるX.AI GPTは、正式なローンチを発表。イーロン・マスク(Elon Musk)氏がそのディレクターを務めている。

X.AIのニュースはWSJ(ウォールストリートジャーナル)が最初に報じており、同社は3月に法人化され、マスク氏が取締役を務め、同氏のファミリーオフィスディレクターを務めるジャレッド・バーチャル(Jared Birchall)氏は、X.AI GPTの秘書としてリストされている。X.AI GPTのCEO(最高経営責任者)であるマーティン・ウィンワード(Martin Winward)氏は、今回のローンチに際し、次のように述べている。

X AI GPTをブロックチェーンコミュニティに紹介できることを嬉しく思います。このAIモデルは、仮想通貨、DeFi(分散型金融)、NFT(非代替性トークン)、メタバースを深く理解するため、大規模なデータセットでトレーニングされています。開発者や企業は、AIの力を活用して暗号製品やサービスを向上させられるようになりました。


OpenAIのGPT-3言語モデルに基づいて構築されたX.AI GPT

X.AI GPTは、OpenAIのGPT-3言語モデルに基づいて構築されており、セルフアテンション(self-attention:自己注意)と呼ばれる手法を使用し、文内の単語間関係を分析する。

モデルはパターンを識別し、コンテキストを理解したうえで、その機能を使用して一貫性のある意味のあるテキストを作成していくという。プレスリリースによると、X.AIは暗号空間のドメイン固有のデータセットを使用し、GPTモデルをカスタマイズしているとのことで、ウィンワード氏も次のように語っている。

GPT-3はジェネレーティブAIの可能性を実証しましたが、暗号ネイティブの知識とブロックチェーンアプリケーションのコンテキスト認識が欠けていました。X.AI GPTを使用し、暗号の内外を理解するAIを構築したため、ブロックチェーンコミュニティと共鳴するコンテンツを生成できます。クリプトは、AIが影響を与えるのに理想的な場所です。

X.AIは、AIライターとコミュニケーター、スマートコントラクトジェネレーター、DeFiツール、NFTクリエーター、仮想通貨カスタマーサポート用の会話型AIボットなど、AIシステムのいくつかのユースケースを特定。同社によると、開発者はX.AI GPT APIにアクセスし、AIモデル上に独自アプリを構築できるとのことだ。

マスク氏はOpenAIに反対

マスク氏は、2015年に主にスタートアップ企業に対し投資するシードアクセラレーターであるYコンビネータ(Y Combinator LCC)のサム・アルトマン(Sam Altman)CEO、リンクトイン(LinkedIn)の共同創設者リード・ホフマン(Reid Hoffman)氏、ビッグデータ分析を専門とする米国上場企業パランティア(Palantir)の共同創設者であるピーター・ティール(Peter Thiel)氏と共同で設立したAI組織OpenAIに対する見解を明らかにした。

ChatGPT が開始されて以来、OpenAI が有害なプロンプトと見なすChatGPTの応答の検閲について、マスク氏はアルトマン氏と公然と論争してきたと大手
メディアForbesは報じており、「言論の自由」の擁護者として、マスク氏は次のようにツイートしている。

日本語訳:
AIを目覚めさせる、つまり嘘をつくように訓練する危険性は致命的です。