トロン財団がUSDT (テザー)のエアドロップを発表|TRC-20ベースのUSDT発行

トロン財団がUSDT (テザー)のエアドロップを発表|TRC-20ベースのUSDT発行

TRON Foundation(トロン財団)は、TRONネットワーク上でのUSDTの発行に伴い、新たに流通することとなるTRC-20規格に準拠したUSDTのエアドロップを実施するようだ。公式Twitter及びMediumで4月17日に公表された。

エアドロップは100日間をかけて段階的に実施され、合計20,000,000USDTの配布が計画されている。エアドロップ合計額は現在の時価換算で約22億円相当である。

エアドロップは、新規発行される仮想通貨の流通を目的として実施されるのが一般的だ。

USDTは既にEthereumベースのものとOMNIベースのものが発行されているが、TRONベースのUSDTの普及促進に向けて、勢いをつけたい様子が伺える。

エアドロップの参加条件としては、Mediumにその詳細が記載されているが、Ethereumベース又はOMNIベースのUSDTを保有していることが前提条件となっており、保有している同通貨と新たに発行するTRONベースのUSDTを交換することが参加条件の軸となっているようだ。

エアドロップ実施期間については、4月30日~8月7日の計100日間が予定され、付与されるUSDTの量は、参加時期によって異なるが、1%~20%の還元率が設定されている。

また、今回のエアドロップには、HuobiやOKExといった大手仮想通貨取引所も参画する旨が示されている。

TRONとUSDT

現在、USDTは様々な仮想通貨取引所で基軸通貨として取り扱われている。

2014年に最初のUSDTが発行された際には、ビットコインなど他の仮想通貨で課題となっていたボラリティの高さを、米ドルとペッグさせることで解決したステーブルコインとして話題となった。

その後、USDTの発行元となるTetherのドル保有の真偽について懐疑的な意見が上がるなど、紆余曲折あれど、現在の仮想通貨市場で基軸通貨として扱われている以上、重宝されている存在ということは間違いないだろう。

また、中国では、仮想通貨取引が規制されていることを背景に、USDTを用いた海外仮想通貨取引所での仮想通貨売買が主流となっている。

一方TRONは、エンターテイメント向けのシステムを構築することを目的として誕生し、現在では、Ethereumと同様、Dapps開発プラットフォームとして注目を集めている。

TRONベースのUSDTは、同プラットフォーム上に存在するDappsでの利用が可能となる。

今後、同プラットフォームを用いたDapps開発の促進に大きな効果を発揮する可能性も高い。巨額のエアドロップを行うことで、市場の注目を集め、その流通を促進させることができるのか。今後の動向にも注目があつまりそうだ。

仮想通貨トロン(TRON)、テザー社との提携を発表|「TRC-20」でステーブルコインを2019年第2四半期までに発行

2019.03.05