ゴールドマン・サックス「仮想通貨取引デスクの開設計画」を否定
米大手金融機関のトップが集う、米国下院金融サービス委員会の公聴会が10日に開催された。
この公聴会は、「金融危機から10年以上が経過した現在における主要銀行の見直し」が主な目的とされていたが、仮想通貨及びブロックチェーン分野について言及する場面もあったようである。
その中で、かねてから噂されていたゴールドマン・サックスの「仮想通貨取引デスクの開設」について、同社CEOのデービッド・ソロモン(David Solomon)氏から「仮想通貨取引デスクを開設する計画は一切なかった」ことが明言されたようだ。
同社の「仮想通貨取引デスクの開設」に限らず、様々なメディアでゴールドマン・サックスの仮想通貨事業に対する姿勢については、以前からいくつかの報道がなされている。
真偽のほどが明らかとならないまま、噂として広まっている話題も多く存在するだろう。
今回の公聴会で、デービッド・ソロモン氏からは、いくつかのメディアで報道されていた同計画については「正確ではない」ことが明言されたことになる。
一方で、将来的に仮想通貨取引デスクを開設する可能性については、あくまで柔軟な姿勢を見せる場面もみられたようで、仮想通貨取引デスクを開設には、「”規制” という側面が明確になり、”通貨” として機能することが長期的に実現されることが条件となる」といったような認識も示されたようだ。
今回の公聴会からみるJPモルガンの仮想通貨に対する姿勢
また、「仮想通貨に対する認識」について、JPモルガンのCEOを務めるジェイミー・ダイモン(Jamie Dimon)氏からは、「仮想通貨が本物となっていない点は、仮想通貨が何にも裏付けられていないこと」といった趣旨の発言もあったようだ。
以前から、ジェイミー・ダイモン氏は仮想通貨に対して否定的な見解が多くみられた。
過去、「ビットコインは詐欺」といった発言もいくつかメディアで話題となったが、一方で「ブロックチェーン技術に対しては本物である」といった趣旨の発言もなされている。
JPモルガンは2月にブロックチェーン技術を基盤とした独自仮想通貨「JPMコイン」の開発を発表した。
JPMコインは、企業間決済への利用を目的として開発され、JPモルガンの指定する口座預金額と同量のJPMコインを受け取る仕組みとされている。
確かに、このような仕組みであれば、米ドル(預金通貨)とJPMコインとが1対1に対応し、JPMコインには裏付けがあることになる。いわば「ステーブルコイン」のようなものだろう。
今回の公聴会の「何にも裏付けされていない」という点が仮想通貨に対する否定的な発言の真意であるならば、JPMコインに関する一連の流れも考慮すると、同氏が抱く「理想的なデジタル通貨」というものが存在するのかもしれない。